私が社会人になって最初の仕事は
C言語のプログラマーでした。
それは1990年代半ば。
Windows95が出た頃です。
目次
1. 30年前の「調べる時間」
2. バイブコーディングという衝撃
3. 楽しい理由は「対話」にあった
4. 詰まっていた場所が変わった
5. 流れが止まっている場所は案外シンプルだったりする
当時、プログラミングで
何にいちばん時間を使っていたか。
コードを書くことではありません。
調べることです。
関数の使い方がわからない。
分厚いリファレンス本を開く。
読んでもわからない。
別の本を開く。
読んでいるうちに
最初に何を調べていたか
わからなくなる。

英語が嫌いになる過程に
似ています。
わからない単語を調べたら
その説明にも
わからない単語がある。
それも調べる。
気がつくと
何を理解したかったのか
見失っている。
調べているうちに迷子になる。
迷子のまま時間だけが過ぎる。
コードを「書く」時間より
「調べる」時間のほうが
はるかに長かったですね。
昨日の晩、Web業界の知り合いと
この話で盛り上がりました。
「バイブコーディング」。
AIに自然言語で指示を出して
プログラムを作る手法です。
2025年にOpenAIの共同創業者
アンドレイ・カルパシーが提唱し
あっという間に世界中に広がりました。
「こういうアプリが欲しい」と
日本語で話しかけるだけで
AIがコードを書いてくれる。
動かしてみて
「ここをこう変えて」と言えば
AIが修正してくれる。
その知り合いが
「スーパーマリオみたいなアプリ」
と指定して
自分の写真をアップしたら
それがゲーム内のキャラになった
という話をしてくれました。
私も彼も元Web業界の人間です。
あの頃のことを知っているから
余計にその凄さに盛り上がりました。
C言語の関数を分厚い書籍で調べていた
あの時間は何だったのか
でも一番の凄さは
AIでプログラムを作ると楽しいんですね。
なぜバイブコーディングが
こんなに楽しいのか。
速いから?
便利だから?
それもあります。
でも本質はそこではない。
「誰かと話しながら作っている」
から楽しいんです。

1990年代の終わりごろから
「ペアプログラミング」
という手法が広まりました。
二人一組でコードを書く。
一人が書いて一人が見る。
その場で「ここおかしくない?」
と言い合える。
あれが楽しかったのと
同じ構造です。
プログラミングは
基本的に一人の仕事でした。
参考書を読むのも一人。
バグを探すのも一人。
悩むのも一人。
テストや設計では人と関わります。
でも「作る」瞬間は一人。
バイブコーディングは
その「一人の時間」に
対話相手が現れた。
これが決定的に違う。
私も最近Claude Codeを使って
ランディングページや
営業進捗管理アプリを作ってみました。
対話しながら作ると
こんなに速くて楽しいのかと
感動しました。
私がC言語プログラマだった頃
いちばん時間を食っていたのは
「書くこと」ではなく
「調べること」と「直すこと」でした。

関数がわからない → 調べる。
動かない → 原因を探す。
見つからない → また調べる。
この繰り返しです。
つまり「流れが止まっていた場所」は
コードを書く工程ではなく
調べる工程だった。
バイブコーディングは
そこをAIが引き受けた。

言い換えれば
C言語の構文やルールという
「英語から日本語への翻訳」的な部分を
AIに任せられるようになった。
人間は
「何を作りたいか」に集中できる。
詰まりが解消された瞬間に
流れが一気に動き出した。
だから楽しい。
だから速い。
私の母は調理師でした。
その影響もあって文系だった私も
「手に職を」と思い
プログラマの道に進みました。
でもすぐに自分のできなさ加減に
打ちのめされます。
短い処理を書くのにも膨大な時間がかかる。
調べて調べて迷子になって
気がつけば1日が終わっている。

こりゃ、向いてないな・・・
そこからシステムエンジニア
Webディレクターと
職種を変えていきました。
ずっと
「プログラマは自分には向いていなかった」
と思っていました。
でも最近
バイブコーディングに触れて
少し考えが変わりました。
あの頃
もし「調べる」というボトルネックが
すぐに取れていたら。
短い処理に1日かからなかったら。
きっとプログラミングが
楽しかったのではないか。
楽しかったら
続けていたかもしれない。
向いていなかったというより
時間がかかりすぎていた。
30年経って
あの頃苦しんでいた理由が
はっきりしました。
流れが止まっていた場所は
案外シンプルだったりします。
そしてそれは
本人が気づきにくい場所に
あったりもする。
まず現状を整理したい方
お気軽にどうぞ。
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