2026年7月19日(日)の夜。
家族との食事を終えてテレビで
NHKスペシャル「インサイド・トヨタ」
を見ました。
私は会社でDX推進の担当をしています。
現場の困りごとをITなどでどう解決していくか。
それを日々考え実行する仕事です。
だからこの番組にも自然と反応しました。
日本の製造業のトップランナーである
トヨタがいま何を発信するのか。
どんな切り口で番組が作られているのか。

そんな気持ちで見はじめました。
普段は外に出さない開発会議。
役員が販売を決める最重要会議。
そこにカメラが入っていました。

<NHKスペシャルのサイトより引用>
次世代カローラの開発現場。
中国やテスラといった新しい勢力との競争。
世界一の会社の内側がそのまま映っていました。
正直に言うと
派手な驚きがあったわけではありません。
規模こそ桁違いですが
やっていることは中小の現場とよく似ていました。
部門どうしのぶつかり合い。
経営者と現場の温度差。
世界一のトヨタでも同じことをやっている。
そう感じる場面が何度もありました。
印象に残ったのは豊田会長です。
会議では容赦なく突っ込みを入れる。
今もマスタードライバー「モリゾウ」として
レーシングスーツを着て自らクルマに乗る。
トップでありながら誰よりも
現場の近くにいようとする。

<NHKスペシャルのサイトより引用>
その姿勢が画面から伝わってきました。
正直言って、番組の中身そのものより
見終わったあとに残ったのは別の疑問でした。

なぜトヨタはいま、これを見せたのか。
門外不出の会議ならずっと出さなくていい。
出すのならもっと前でもよかったはずです。
気になったので調べてみました。
すると、トヨタはこの番組の数年前から
外に向けて発信を続けていたと分かりました。
2023年、新しい体制のもとで
社長が「変革を加速する」と宣言します。
同じ年、中国市場に向けては
「生き残りをかける」とまで公式に言い切っています。
2025年には社内に向けて
「健全な危機感を全員で持つ」と伝えました。
そして2026年、番組で開発の中枢を見せた。
ひとつひとつは独立した明確なメッセージです。
でもこの番組を見たあとに振り返ると
数年分の発信が一本の線でつながって見えました。
経営から現場まで。社内にも社外にも。
トヨタは同じことを伝え続けていたのです。
この番組も、その発信の流れの中に
きちんと置かれたひとつだった。
私はそう理解しました。
番組で豊田会長がこう言っていました。
「俺たちすごいよねと思ったら終わり」
世界一の会社のトップが
慢心を最大のリスクと見ている。
豊田会長の「俺たちすごいよね」を
中小企業に置き換えると
「今までこれでやってきた」
という言葉です。
社長が危機感を口にしても
現場はいつも通りに動く。
改善を提案しても
「うちのやり方には合わない」で流れていく。
号令をかけた瞬間だけは動くけれど
しばらくすると元に戻る。
そして出るのがこの言葉。
反応が鈍い。反発する。続かない。
一見、別々の困りごとに見えます。
でも実は、ボトルネックはひとつです。
社長の危機感が
現場の一人ひとりのものになっていない。
その一点に、すべてが行き着きます。
ここで思い出してほしいことがあります。
世界一の自動車会社トヨタも
始まりは織機工場の片隅の小さな部署でした。
周囲から「道楽」と言われながら
一台のクルマづくりに挑んだところから
すべてが始まっています。
その小さな部署が世界一になった。
理由のひとつは、会社の考えや危機感を
トップから現場まで伝え続けてきたことにあります。
会社の考えを伝え続けること。
これは設備でも資金でもありません。
規模がなくてもできることです。
トヨタと中小企業、今回見るべきところは
規模の違いではありません。
会社が大事にする思想も
経営者が抱く危機感も、目には見えません。
でも全社で共有できれば
組織は一つになって動きます。
社風や文化とともに
あらゆる情報が全社に流れていく。
その状態をつくれれば
中小企業はもっと変われます。
そこに向かって一緒に進んでいけたら
と私は考えています。
あなたの危機感は
現場まで伝わっているでしょうか。
もし伝わっていないとしたら
どこかで流れが止まっているだけです。
現場のやる気の問題ではありません。
その止まっている場所を一緒に見つけて
全社に届く形に変えていく。
それが私の仕事です。
何から手をつけるかは会社ごとに違います。
まずは一度、お話ししませんか。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
|
| 支援内容 |
DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
|---|---|
| 活動拠点 | 奈良県 |
| 営業時間 | 平日9時~18時 |
| 定休日 | 土日祝 |