昨夜VIVANTの新シリーズを観ました。
前シリーズの最後のシーンをみて
じわじわと思いだしてきました。
今回から「AIハヤト」という
新キャラクターが登場します。
別班の新しい戦力です。

劇中でまぁこのAIがよく喋る
情報を集め状況を読み解く。
次の手まで見せてくれる。
しばらく観ていて私はふと思いました。

「これ緊迫感がないな」
冷めた理由ははっきりしています。
AIハヤトが喋りすぎる。
というよりAIハヤトに
喋られすぎるんです。
劇中では調べている最中の描写も
処理中の描写もあります。
パッと答えだけ出すわけではなく
今のAIに近い表現です。
それでも冷めた。なんだか冷めた。
やはり見せ方の問題でしょうね。
素人が言うのもなんですが
『演出』の問題です。
諜報ドラマの見どころは
人間が命がけで動く場面です。
危険を冒して情報を取る。
一手間違えれば終わる。
だから手に汗を握ります。
ところがAIが全部やってしまう。
調べて解決してくれる。
すると不思議なことに
「そんなに大変なことをやったんだ」
という感覚が消えます。
苦労が見えないと
すごさも伝わらない。
SFにはコンピュータやアンドロイドが
登場するものが多いですよね。
例えばスターウォーズもスタートレックも
コンピュータが高度に発達した世界です。
スターウォーズではR2-D2が
ピコピコとデススターの地図を抜き取る。
スタートレックでは艦内の制御を
コンピュータが完璧にやる。
でもあの世界では
機械の活躍が邪魔になりません。
むしろワクワクします。
なぜかと考えて気づきました。
R2-D2は劇中で撃たれます。
汚れます。傷だらけになります。
人間と同じように
いろんな目に遭って苦労する。

だから観ている側は
あの機械に感情移入してしまう。
作り方がうまいんです。
見せ方がうまいんです。
VIVANTのAIは冷める。
R2-D2は冷めない。
同じ「機械が優秀」なのに
ここで差が出ました。
考えていくうちに
もっと大事なことに行き当たりました。
AIがどれだけ高度な仕事をしても
それを認めるのは人間です。
許可するのも人間。
指示を出すのも人間。
ここまでは人間の役割が残ります。
もしこの「認める」ところまで
AIに委ねてしまったら・・・
その先を描いたのが
マトリックスの世界であり
今年配信される
ブレードランナーの新作です。
それは、人間が機械に
取って代わられた先の世界です。
裏を返せばこうなります。
認めるところを人間が握っている限り
人間の価値は消えない。
そこを手放した瞬間に
価値が感じられなくなってしまうということ。
私が入っているAIのコミュニティで
よく話題になることがあります。

「サイト制作をはじめ
いろんな仕事において
これAIで作りました、とは
しばらく言わないほうがいい」
初めて聞くと
ズルいように感じるかもしれません。
でもAIの存在を隠す、という意味ではありません。
AIで作ったと先に言うと
相手の頭にはこう浮かびます。
「じゃあ簡単だったんでしょ」
「じゃあ安くできるよね」と。
ドラマと同じです。
苦労が見えないと
価値が伝わらなくなります。
私は以前ある知り合いから
サイト制作の支援を頼まれました。
ブログの記事作成とサイトの運営です。
具体的にはアクセス解析の
データを読み解く仕事もありました。
そこでもAIを使いました。
でもそのことには触れませんでした。
大事なのは相手の役に立つことで
何で作ったかではないからです。
最近経営者の方々から
こんな声をよく聞きます。
成果を出したのに軽く見られる。
一つずつ見ると
別々の悩みに見えます。
でも全部同じ場所で
目詰まりが起こっています。
AIがやった作業を含め
人間の仕事としてどう見せるか。
どこまで人が認め判断したかを
どう届けるか。
その設計が抜けているんです。
道具を入れることばかり考えて
その成果をどう見せるかを
誰も設計していない。
これが今
多くの現場で詰まっている原因です。
AIをどう使うか。
その議論は盛んです。
でもその一歩先に
本当の分かれ道があります。
AIがやった仕事を
最後に認め判断するのは誰か。
AIと人の存在を
顧客にどう見せているか。
これは道具の話ではありません。
人の価値をどう残すかの話です。
ここが決まっていない会社は
どれだけ良い道具を入れても
その成果も、その人の値打ちも
正しく伝わりません。
まず現状を整理したい方
お気軽にどうぞ。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
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