シルバーウィークですね。
私は家族みんなで
母のところに帰省してます。
母と二人きりになったときの
話題は終活、相続についてでした。
小さいながらも
土地と家屋があります。
これを母が万が一の時はどうするのか。
電話とスマホの契約はどうするのか。
Wi-Fiはどうするのか。
ついついそんな話になります。
スマホは今のうちに
私の契約へ切り替えておく。
何かあったときに
中身をすぐ確認できるようにしておく。
土地と家屋も同じように
そのときになって初めて考えるのではなく
今のうちに状況を確かめておく。
必要なら市役所の窓口や
専門家に相談しておく。
そして毎年見直す。
母が元気なうちだから
こういう話ができます。
何かあってからでは
間に合いません。
ふと、会社も似たような
話があるなと思い当たりました。
今のうちに確かめておくべきことが
いろいろあります。
ただ、人には必ず終わりが来ます。
だから終わりから逆に考えて
今から何をするかを決めます。
終活ですね。
でも会社は終わる日を決めて
始めるものではありません。
だから会社の場合は
これからどうしたいかを先に決めます。
会社にはたくさんの
資産があります。
工場があります。
機械があります。
建物があります。
設備があります。
例えば我が新免鉄工所は
創業100年の歴史のある会社です。
古い設備がたくさんあります。
例えばクレーンもそのひとつです。
決められた点検はもちろんやります。
それとは別に毎日動かしながら
異音などに気を付けています。

いつもと少し違う音がする。
毎日動かしているから
気が付くことがあります。
一方、毎日見ているからこそ
気付けないこともあります。
少しずつ古くなっていく部分です。
毎日見ている人ほど
変化に気付きません。
昨日と今日では
ほとんど変わらないからです。
でも1年前と比べれば
確実に1年分は古くなっています。
そんな会社の資産は
設備だけではありません。
昔入れた販売管理システム。
誰かが作ったExcel。
Accessで作られた仕組み。
社内サーバー。
NAS。
何年も使い続けているソフト。
これらの資産すべて、
同じように古くなっていきます。
あと何年使うのか。
誰が管理しているのか。
管理する人がいなくなったら
どうするのか。
ここで一度
自社の設備やシステムを
思い浮かべてみてください。

去年と比べて
何がどれだけ古くなったか
すぐに言えますか?
今年の中小企業白書には
こう書いてあります。
経営環境の転換期において
現状維持は最大のリスク。
今までどおりでいることが
一番危ない。
そういう意味です。
多くの人はこれを
「新しいことをやるべき」
と読みとります。
はたしてそうでしょうか?
現状維持というのは
新しい設備やシステムを
買わないことではありません。
いまの資産がどうなっているか
見ていない。
この先どうするかも決めていない。
現状維持とは
そういう状態のことです。
新しい設備やシステムを
毎年入れる会社もあります。
入れること自体は悪くありません。
ただ入れる設備やシステムが増えれば
費用がかさみます。
手間が増えます。
管理する人も要ります。
はたして5年後も
全部維持していけるのか。
そこを確かめていないと
更新の時期が一度に来ます。
そのときに慌てることになるかも。
一方で何も更新しない会社もあります。
まだ動くから替えない。
予算がないから替えない。
これらはいまの事情です。
そしてある日突然使えなくなります。
そのときに考えても間に合いません。
毎年何かしら導入する会社、
何も導入しない会社。
どちらも同じところで行き詰まります。
必要なときに必要な手が打てません。
判断が遅れるとどうなるか。
数字があります。
帝国データバンクが2026年1月に
発表した調査によると
2025年に休廃業と解散をした会社は
6万7,949件でした。
これは倒産ではありません。
このうち直前の決算が黒字だった会社は
49.1%。
残りの50.9%は
黒字ではない状態で
休廃業と解散をしています。
さかのぼれる2016年以降で
黒字の割合が半分を切ったのは初めてです。
2020年の57.1%から
5年続けて下がっています。
5年後にどういう会社にしたいのか。
それが決まって初めて
いまの資産をどうするかが決まります。
残すのか。
直すのか。
替えるのか。
手放すのか。
一年に一度、定期的に
去年と比べます。
毎日見ていても
少しずつ古くなる分は
分からないからです。
この一年で自社について
何を決めたか。
私が一番言いたいのはここです。
設備やシステムを更新するかしないかは
その結果です。
導入可否の判断材料が
今、目の前にあることだけに
なっていないか。
そこが分かれ目です。
少し先を見ながら
いま何をするかを決めていく。
これを毎年続けることが
会社を続けるということです。
そしてこの積み重ねがDXにつながります。
新しいシステムを入れることでも
AIを使うことでもありません。
何を入れるかより
いまある資産をどうするか。
経営にとっては
こちらのほうがずっと難しい仕事です。
買うか買わないかより
その材料が今のことだけになっていないか。
そこが気になった方と、一度お会いしたいです。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
|
| 支援内容 |
DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
|---|---|
| 活動拠点 | 奈良県 |
| 営業時間 | 平日9時~18時 |
| 定休日 | 土日祝 |