「すべてを疑え」
今楽しみに観ている
TBSの金曜ドラマ『LOST10』に
出てくる言葉です。
北海道の刑事・小駒(横浜流星)に
フリーの保険調査員・直(小栗旬)が
かけた言葉。
なかなか印象に残るセリフです。
もっとも日常生活で
何でもかんでも疑っていたら大変です。
スーパーで買った豆腐を見て
「本当に豆腐なのか?」なんて
疑い始めたら
夕飯の準備も進みません(笑)。
でもこの言葉が
妙に頭に残っていたのには
理由があります。
先日とあることで
専門家の方に相談しました。
その前に自分でもいろいろ調べていました。
ネットで検索すれば
情報はいくらでも出てきます。
今ならAIに質問することもできます。
便利な時代になったものです。
ところが調べているうちに
ある疑問が湧いてきました。
「で、これって本当なの?」
書いてあることが
間違っているとは限りません。
でもその情報はいつのものなのか。
今でも通用するのか。
自分の場合にも当てはまるのか。
法律や制度だって変わります。
何年も前の知識を持ち出して
「昔の名前で出ています」では
通用しないこともあります。
そもそも自分には
その分野の実務経験がありません。
調べれば知識は増えます。
でもその知識が正しいのか
自分に当てはまるのかを
判断するだけの経験がないのです。
結局専門家の方に相談しました。

だからといって
何でも専門家に聞く必要は
ないと思っています。
失敗しても何とかなることなら
自分で調べて試してみればいい。
うまくいかなければ
やり直せばいいだけです。
でも失敗したときの代償が
大きいことは違います。
大きなお金が動くこと。
法律が関わること。
一度決めたら簡単には元に戻せないこと。
そんな判断を
ネットで見つけた情報だけで
済ませるのは怖い。
だからこそ実際に経験している人や
今の事情をよく知っている人に
聞きたくなります。
もちろん専門家の言うことが
絶対に正しいわけではありません。
専門家の意見も含めて確かめ
自分で納得して判断する。
大事なのはそこだと思います。
これ、会社経営でも同じことが
起きていないでしょうか。
ネットには
経営の成功事例があふれています。
「このシステムで生産性が上がった」
「AIを導入して業務時間を半減できた」
「この方法で売上が伸びた」
どれも魅力的な話です。
でもその会社でうまくいったからといって
自分の会社でもうまくいくとは限りません。
同じ製造業でも
会社によって人も設備も
仕事の進め方も違います。
何より抱えている問題が違います。
例えばある会社が
新しい設備を導入して
生産能力を上げたとします。
その会社では
製造工程が仕事全体の流れを
妨げていたのかもしれません。
でも自社では製品が完成しても
検査や出荷が追いついていないとしたら?
同じ設備を導入して
製造能力を上げたところで
出荷できない製品が増えるだけです。
設備が悪いわけではありません。
改善する場所を間違えているのです。

会社を良くしたいなら改善方法を探す前に
改善すべきところを
見つけなければならない。
仕事がどのように流れているのか。
どこで詰まっているのか。
何が会社全体の成果を妨げているのか。
そこを見つけることが
すべての改善の出発点です。
仕事の流れを妨げているところを
改善しなければほかをいくら効率化しても
会社全体の成果にはつながりません。
新しいシステムもAIも
その問題を解決するための
道具にすぎません。
道具を選ぶのは
問題を見つけてからです。
ドラマの「すべてを疑え」は
事件の真相を追うための言葉です。
何でもかんでも疑って
何も信じるなという意味では
ないのでしょう。
目の前にある情報を
そのまま事実だと思い込まないこと。
これは経営判断でも大切な姿勢です。
ネットに書いてあったから。
AIがそう答えたから。
他社で成功したから。
昔からそうしてきたから。
それだけで
大事なことを決めてはいけません。
情報を集めることと
正しく判断することは違います。
失敗してもやり直せることなら
まず試してみればいい。
でも取り返しのつかない
判断をするときほど
立ち止まって確かめる。
必要なら実際に経験している人の話も聞く。
そして自分の置かれた現実を見て判断する。
今回専門家の方に相談して
そんなことをあらためて感じました。
さて今週の『LOST10』も楽しみです。
登場人物の誰を信じていいのか
さっぱりわかりません。
もっともテレビの前で
あれこれ推理を外したところで
大けがはしませんからね(笑)。
「他社で成果が出ているから」
「AIを導入すれば何とかなるかもしれない」
そう考える前に一度
自社の仕事の流れを
見直してみませんか。
どこで仕事が詰まっているのか。
何が会社全体の成果を妨げているのか。
自分たちだけでは見えにくいことも
外からの視点が加わることで
見えてくる場合があります。
解決策を探す前に
まず何を解決すべきなのか。
そんなところから
一緒に考えてみませんか。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
|
| 支援内容 |
DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
|---|---|
| 活動拠点 | 奈良県 |
| 営業時間 | 平日9時~18時 |
| 定休日 | 土日祝 |