
止まったものは劣化する

「新しいものを入れること」
がアップデートではない
じゃあ結局
中小企業は何を
アップデートすればいいのか。
今回はその話です。
目次
前回紹介したGartnerの予測を
もう少し掘り下げます。
AIエージェントの40%が
2027年末までに中止になる。
これは技術に限った話では
ありません。
新しい技術が出てくるたびに
同じパターンが
繰り返されてきました。
最初に熱狂が起きる。
「これは革命だ」
「乗り遅れるな」と。

次に現実が追いつく。
コストが合わない。
効果が見えない。
思ったほど使えない。
そして幻滅が来る。
「やっぱりダメだった」と
みんなが手を引く。

でもその先に
本当に使えるものだけが
残って定着していく。
インターネットもクラウドも
同じ道をたどりました。
AIエージェントも
同じ道をたどるでしょう。
問題は
この幻滅期が来たとき
あなたの会社が
どちら側にいるかです。
「やっぱりダメだった」と
撤退する側か。

幻滅期を越えて残った
本物の技術を
すぐに使える状態で
待ち構えている側か。
じゃあ待ち構える側に
なるには何をすればいいか。
答えはとても地味です。
今のうちに、自分たちの会社の中で
仕事がどう流れているかを
見えるようにすること。
受注してから納品するまで
誰が何をどの順番で
やっているか。
どこで情報が止まっているか。
どこで同じ作業を
二度やっているか。
どこで
「あの人に聞かないとわからない」
が発生しているか。
これを見える形にする。
それだけです。

AIの話はどこに行ったんだと
思うかもしれません。
でもこれが
AIを使いこなすための
最強の準備なんです。
理由は明快です。
自分たちの業務の流れが
見えていない会社にAIを入れても
何を自動化すればいいかわからない。
何がボトルネックかも
わからないまま
「なんとなく全体を効率化したい」
と言ってもAIは動けない。
GartnerもMicrosoftも
成功企業の共通点として
真っ先に挙げているのが
「業務プロセスの明確な文書化」。
かっこいいツールの名前では
ありません。
地味な業務整理です。
以前勤めていた会社で
経理業務の流れを
書き出してみたことがあります。
ちゃんとした経理システムを
導入しているのに
流れの途中にちょこちょこ
「エクセル」と「紙」が
出てくる。

一部の数字だけ抜き出したい。
ここだけ目で確認したい。
そして複数回の
人間によるチェック。
システムを信用しきれない。
完全に使いこなせていない。
理由はいろいろあるでしょう。
でも書き出してみて
思ったんです。
システムは入っている。
でもあまり
有効活用されていない。
つまり「入れた」だけでは
流れは変わっていなかった。
ここで意外な話をひとつ。
業務の流れを見直すという
この作業において
中小企業は大企業より有利です。
大企業は部門が多すぎて
全体の流れを見渡せる人がいません。
部門横断の承認だけで
数ヶ月かかります。
中小企業は違います。
経営者が全体を見渡せる。
「ここが詰まってる」と
わかったら即決できる。
組織がシンプルだから
流れの全体像が見える。
これは圧倒的な強みです。
しかもこの業務整理は
AI導入のためだけの
作業ではありません。
流れが見えるようになると
こんなことが起きます。
後継者への引き継ぎが
スムーズになる。
新人の教育が早くなる。
「あの人がいないと回らない」
が減る。
つまり業務整理そのものが
経営の資産になる。
AIを入れるかどうかに
関係なくやる価値がある。
だから「地味」なのに
「最強の準備」なんです。
3本の記事を通じて
書いてきたことを
振り返ります。
第1話。
止まったものは劣化する。
アップデートの第一歩は
今の自分がどこで
止まっているかを知ること。
第2話。
新しいものを入れることは
アップデートではない。
流行に飛びつくのではなく
自分たちに何が必要かを見極めること。
そしてこの第3話。
本当のアップデートとは
自分たちの仕事の流れを
見直すこと。
新しい道具を買うことでは
ありません。
自分たちの中にある
流れの詰まりを見つけて
ひとつずつ動かしていくこと。
それが私の考える
アップデートの正体です。
正直に言えば私自身ずっと
「ITシステムの導入こそが
これからの企業に必要だ」と
信じてやってきました。
でも多くの企業にとって
システムを入れる判断の前に
やるべきことがある。
それをやって初めて
何をどこに使うか
パズルのピースの形が見える。
AIの進化はすさまじい速さで
進んでいます。
でも目の前にある業務と
そこで働く人たちを見ていて
改めて思いました。
大切なのは道具じゃない。
自分たちの流れを
知ることだと。
流れの詰まりは
ひとりで見つけるのが
難しいこともあります。
一緒に見つけたい方は
声をかけてください。
まず現状を整理したい方、お気軽にどうぞ。
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