巨人、阿部監督の逮捕から
数日が経ちました。
長女がChatGPTに相談し
児童相談所に電話をかけ
警察が動いた。
前回の記事では
「誰も間違っていない」
という視点で書きました。
今回はその先の話です。
あの事件を見て私が考えたのは
AIでも法律でも
制度の話でもありません。
あの長女を
【育てたのは誰】なのか。
そしてその【誰か】も
【誰か】に育てられたはず、
ということです。
目次
1. 今なら即逮捕
2. 抵抗の形は時代で変わる
3. 「あの頃ならどうした」は愚問
4. 変わらないのは大人の責任
5. 恐怖で動かした先に何が残るか
6. 追伸
私の中学時代(1986年ごろ)は
ジャージ姿の先生が竹刀を片手に
校内を歩いていました。

いつでも生徒をしばけるように
です。
そして抜き打ちで制服チェック。
持ち物チェック。
髪の毛染めるなんてとんでもない
少しでもスカート短かったら
即はたかれる
今なら即警察呼ばれてます。
親御さんが黙っていないでしょう
でもあの頃は誰もおかしいと
思っていなかった。
少なくとも私の周りでは。
子どもだった私たちは
そういうものだと
受け入れていました。
さらにさかのぼって大学紛争の時代は
思想と体で大人にぶつかってましたね。
私は回顧番組でしか見たことないですが。
「ぼくたちの七日間戦争」
という映画、ご存知ですか?

※これはイメージです。
中学一年生の子どもたちが
廃工場に立てこもり
体を張って大人に抵抗する
物語でした。
私の子供時代は
どうだったか。
ぶつかることすらできなかった。
竹刀の前に
黙って立っているだけでしたね。
そして今の時代。
子どもはスマホを持ち
AIに相談します。
阿部監督の長女は
ChatGPTに聞きました。
その先に何が起きるかも
知らずに。

自分が子供の頃に
ChatGPTがあったら
同じように使ったか?
こういう問いを
最近よく見かけます。
愚問だと思います。
あの頃の世界に
ChatGPTがあった時点で
他のすべてが変わっています。
スマホがあったかもわからない。
テレビの情報すら
今とは別物だったでしょう。
大人になった今の私が
子供の頃を振り返っても
それは大人の私が見た
子供の私に過ぎません。
もし私の父が生きていた頃なら
子どもの私はスマホすら
手にしていなかったでしょう。
めちゃくちゃ怖い父でした
つまり答えようがない。
この問い自体が成り立たないのです。
竹刀先生に育てられた世代が
我々、今の大人です。
その大人を見て
今の子どもは育っています。
そしてその子どもが
やがて大人になり
次の子どもに背中を見せる。
この循環は何も変わっていません。

「昭和はこうだった」
「令和はこうだ」
と時代で区切っても意味がない。
私たちは流れの中にいます。
阿部監督の逮捕は
阿部監督一人の話ではない。
今の大人は全員
子どもの頃に見てきた
大人たちの延長線上にいます。
AIが社会の仕組みと
つながったときの危険性は
以前から指摘されていました。
でもツールや制度の前に
もっと根本的なことがある。
時代が変わっても
責任を持つのは大人です。
40年前、竹刀先生は
恐怖で生徒を動かしました。
黙って従う。
言われた通りにやる。
逆らわない。
あの教育を受けた世代が今
会社で部下を持っています。

自分で考えて動け!
そう言う経営者は多い。
でもその人は
「自分で考えられる環境」を
作っているでしょうか。
環境を整えずに「自分で考えろ」と言うのは
考える責任を本人に押しつけているだけです。
竹刀の前に黙って従うしか
許されなかった人間が
いきなり
「自分で考えろ」と
言われても動けません。
それは本人の問題ではない。
環境の問題です。
阿部監督の長女も根っこは
同じ構造ではないでしょうか。
困ったときに
相談できる相手がいなかった。
だからAIに聞いた。
「自分で判断しろ」と言う前に
判断できる環境があったのか。
私は自律的に社員が動ける
環境づくりを
「指示ゼロ経営」から
学びました。
指示ゼロ経営とは
指示を出さないことではなく
指示を出す必要がなくなる
環境を作ることです。
自分で考え自分で動く人は
単に「考えろ」と命じた先には
生まれません。
考えてもいい。
動いてもいい。
間違えてもいい。
その環境を整えることが先です。

管理しなくても動く組織は
どういう環境で育つのか。
指示を出し続けた先に
何が残るのか。
この問いは
竹刀先生の時代から
何も変わっていません。
日曜劇場「GIFT」って
みたことありますか?
山田裕貴扮する
車いすラグビーのエース宮下涼が
親子関係に悩むキャプテンに語りかけます。
逃げる背中じゃなくて
どんなに遅くても痛々しくても
歩く親の背中を見ていたいんですよ
このセリフを聞いたとき
阿部監督のことが
頭をよぎりました。
子どもは親の背中を
見ています。
逃げる背中なのか。
前を向いて歩く背中なのか。
それは阿部監督に
限った話ではありません。
私たち全員の話です。
組織の環境づくりを
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