なんか、うまくいってない」の正体|
会社の詰まりと可能性を見つけるブログ

日立のAIが狙う「部門と部門の間」と、うちの見積が遅い理由

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会話

「お客様への見積の回答が遅い」

社長からそう聞くことがあります。

 

そこで出てくるのが

「AIで見積書を早く作れないか」

という話です。

 

自然な発想です。

30分かかっていた見積書の作成が
10分になれば20分の短縮になります。

 

でも一つ気になることがあります。

 

たとえば
お客様から問い合わせが来てから
見積を回答するまでに3日かかっているのに
手を動かしている時間は30分しかない。

 

IT参謀会話

残りの時間は何をしているのか。


手を動かしていない時間に注目する

見積を出すまでに何があるでしょうか。

作業の内容を書き出してみます。

 

 

問い合わせを受ける。

営業が内容を確認する。

分からない仕様をお客様へ確認する。

 

製造部門へ加工できるか確認する。

材料と納期を確認する。

原価を確認する。

 

見積書を作る。

上司の承認をもらう。

お客様へ回答する。

 

こうして書き出すと
誰かが手を動かしている時間より
返事を待っている時間のほうが長い。

 

それなのに効率化の話になると
つい見積書を作る30分に目が行きます。

 

仮に20分縮めたとします。

 

でも製造部門の回答を半日待ち
材料の確認を1日待ち
承認を半日待っているなら
3日が2日23時間40分になるだけです。

 

一つひとつの作業は良くなっている。

担当者もそれぞれ頑張っている。

なのに会社全体では速くなっていない。

 

原因は見る範囲にあります。

 

作業時間の短縮にばかり目が行って
問い合わせを受けてから
見積を回答するまでの工程全体を
見ていないからです。

 

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早いかどうかを決めるのはこちらではない

私も見積を出すことがよくあります。

 

私もつい目の前の仕事を
優先してしまいがちです。

 

だから問い合わせ対応の最初の連絡を
他の仕事よりも優先すると決めています。

 

見積の依頼が届いたら
まず先方へ直接連絡する。

これを自分のルールにしています。

 

そのとき手元にあった仕事が
何だったかは覚えていません。

 

覚えているのは
お客様への対応を先にする。

その順番を決めていたことだけです。

 

あるときお客様から
こう言っていただきました。

 

「御社が一番回答が早かった。
すぐにここまで来てくれた」

うれしかったのですが
それ以上に気づいたことがあります。

 

早いかどうかは
こちらの感覚では決まりません。

 

私は普通に対応したつもりでした。

早いと判断したのはお客様です。

 

自分たちがどれだけ待たせているかは
社内にいると分かりません。

分かるのは待たされている側です。

 

見積をお願いする側に回ると
それがよくわかります。

 

「いつでもいいですよ」と言いながら
回答が早く返ってくると助かる。

 

相手にとっての待ち時間を
想像できるかどうか。

 

ここが大きい。

 

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大企業のAIも部門間の調整を対象にしている

2026年8月27日
日立製作所が製造業向けの
AIオーケストレーション技術を発表しました。

 

注文の変更や納期の調整が起きたときに
営業・生産・調達など各部門のAIを連携させ
スケジュールの変更案を出す技術です。

 

最終的な判断と決定は人が行う。

提供は2027年中の予定です。

 

私が興味を持ったのは
AIの性能ではありません。

 

対象になっているのが
部門の中の作業ではなく
部門と部門の間の調整だという点です。

 

大企業のニュースですが
中小企業に考えてほしいのは

 

「うちでは、どの確認待ちが
仕事を止めているのか」

 

という問いのほうです。

 

改善しようとすると
一番忙しい部署に目が行きます。

 

でも忙しいところと
業務全体を遅らせているところは
同じとは限りません。

 

一人しか担当していない小さな確認が
その人の返事を待つために
営業も製造も止めている。

そういうことが起こります。

 

そこが本当のボトルネックです。

 

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今日、一つの仕事を紙に書く

ストップウォッチで時間を測ったり
工程を細かく調べたりする必要はありません。

紙とペンだけで足ります。

 

 

まず一つ選びます。

 

見積でも受注でも発注でも
クレーム対応でも構いません。

 

始まりから終わりまでを紙に書く。

その横に「作業」「待ち」と書く。

正確な数字でなくていい。

 

そして一番長い「待ち」に丸をつける。

 

AI化しようと思っていた仕事とは
違うところに丸がつくかもしれません。

 

DXの成果というと
作業時間を何時間減らしたか
という数字がよく使われます。

 

もう一つ測ってみてください。

 

お客様から依頼を受けてから
回答するまでに何日かかったか。

 

この日数が縮めば
お客様への回答が速くなる。

納期が短くなる。

抱えたままの仕事も減ります。

 

AIで10分縮める。

それも成果です。

 

でもその前に
3日のうち本当に仕事をしているのは
何時間なのか。

 

それを見たうえで
どこにAIやITを使うかを決める。

その順番でも遅くありません。

 


待たせているつもりがないのに
お客様を待たせている。
その心当たりがあれば、一度お話ししましょう。

 

  • 何が問題か、まだ言葉にできていない
  • 相談するほどのことか判断がつかない
  • とりあえず一度、話を聞いてほしい

お問い合わせはこちら

 

 

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お問い合わせ

現場と経営をつなぐDX部長
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 DX推進・IT活用の相談・伴走支援
組織づくり・人材育成の仕組み化
活動拠点 奈良県
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。