現場と経営の断絶を解く。
中小製造業のDX部長が書き続けるブログ

AIに詳しい人がいない。それでもAI導入が動き出した町工場の話

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先日ある調査結果を目にしました。

中小企業がAIやITの導入をためらう理由。
その上位に毎回のように出てくる答えがあります。

 

わかる人がいない

 

 

私はこの言葉を何度も聞いてきました。
社長も同じことを言います。

 

会話
AI、気になってはいる。
でもうちには詳しいやつがおらんのよ

わかります。
その気持ちはよくわかります。

 

だって少し前までそれは
本当のことでしたから。

 


 

詳しい人がいないのに、動いた会社

 

でも本当に「詳しい人」が
先に必要なんでしょうか。

 

石川県に岡田研磨という会社があります。
建設機械の部品を
研磨したり削ったりする
従業員80人の町工場です。

 

そこの専務さんは
プログラミングの知識が
ありませんでした。

 

その人がAIとの対話だけで
業務アプリを作ってしまった。

 

 

昔ながらのやり方なら
2000万から3000万円かかる
規模だそうです。

 

しかもこの専務さん、
やり方がうまかったんです。

 

いきなり難しいことを
やらせたわけじゃない。

 

現場の全員が毎日必ずやる業務。
そこに最初のデジタル化を当てました。

 

過去にタブレットを入れようとして
「紙のほうが見やすい」と
定着しなかった経験があったそうです。

 

使っても使わなくてもいいものは
使いたい人しか使わない。

 

だから全員が毎日絶対にやる業務から攻めた。

 

出典:J-Net21 中小機構

岡田研磨株式会社の事例
https://j-net21.smrj.go.jp/special/dx/20250731.html

私はこの話を読んで
思わず声が出ました。

IT参謀会話
それ、わかるexclamation
めちゃくちゃわかるdouble exclamation

私も昔、似た失敗を見てきました。
せっかく入れたのに

紙のほうが見やすい

と現場に戻される。

 

良かれと思って入れたものが
使われずにホコリをかぶる。

 

あの光景を何度見たことか。

 

だからこの専務さんが
「全員が毎日必ずやる業務」
から攻めたと知ったとき
膝を打ちました。

IT参謀会話
そうそう。
そこなんですよ。

使うか使わないか現場に委ねた瞬間
システムは死ぬんです。
そしてこの専務さんの話が
私にあることを思い出させました。

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固定電話を飛ばした国の話

 

昔、こんな常識がありました。

 

電話が普及するには
まず電柱を立てて電線を張って
固定電話を各家庭に引く。
それが済んでからやっと携帯電話。

 

こういう順番を踏むものだと思われていました。

 

ところがアフリカや東南アジアの一部では
違うことが起きました。

 

固定電話の電線を一切張らないまま
いきなりスマホが普及したんです。

 

銀行の店舗もないような地域で
スマホの送金だけが先に広まった。

 

この現象には名前がついています。
リープフロッグ
日本語ではカエル跳びという意味です。

 

普通なら順番に踏むはずの段階を
まるごと飛び越えて
一気に最新にたどり着く。

 

既存のインフラがなかったからこそ
かえって身軽に飛べたんです。
(出典:総務省 情報通信白書ほか)

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いま、同じことが起きている

 

私はこのリープフロッグが
今まさに別の場所で
起きていると思っています。

 

国と国のあいだではありません。
会社の中の一人ひとりのあいだでです。

 

これまでのITは順番が必要でした。

 

プログラミングを覚える。
要件定義という書類を書く。
詳しい人に頼む。
外注に出す。

 

この段階を踏まないと形にできなかった。
素人と実装のあいだには高い壁があった。

 

 

だから「詳しい人がいない会社」は
その壁の前で止まっていた。

 

でもAIはその壁をぐっと下げました。

 

岡田研磨の専務さんは
プログラミングという段階を飛び越えて
いきなりアプリにたどり着いた。

 

これがリープフロッグです。

 

固定電話を飛ばしてスマホを持った
あの国の人たちと
同じことが起きています。

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飛べた人は、詰まりを知っていた

 

ここで大事なことを言います。

 

岡田研磨の専務さんが飛べたのは
AIが賢いからだけではありません。

 

現場の全員が毎日どこで手を止めているか。
どこが一番面倒なのか。
それを正確につかんでいたからです。

 

一番面倒なこと。
一番手が止まること。
それこそが会社の流れを止めている場所。
つまりボトルネックです。

 

専務さんはそのボトルネックに
狙いを定めてAIを当てた。

 

だから動いた。

 

もしどこが詰まっているかわからないまま
とりあえずAIを入れていたら。

 

きっとあのタブレットのように
使われずに終わっていた。

 

AIが壁を下げてくれた今
問われるのは技術ではありません。

 

あなたの現場はどこで詰まっているのか

それが見えている人が飛べる人です。
そしてそれは役職とは関係ありません。

 

現場で「ここがしんどい」と
一番わかっている人が
実は一番飛べる場所に立っています。

 

やろうと思えばできる時代になりました。
あとはどこが詰まっているかを見つけるだけです。

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その詰まりを
見つけるところから一緒にやりませんか。

 

同じ壁の前で止まっている方
一度話しましょう。

 

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お問い合わせ

現場と経営をつなぐDX部長
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 DX推進・IT活用の相談・伴走支援
組織づくり・人材育成の仕組み化
活動拠点 奈良県
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。