現場と経営の断絶を解く。
中小製造業のDX部長が書き続けるブログ

情報の流れが詰まると、憶測が始まる──熊本地震に寄せて

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忘れもしません。
1995年1月17日(火)の早朝でした。
 

当時の私は大学四年生。
大学生活最後の期末試験。
その初日の朝、自宅で突然の
大きな揺れに叩き起こされました。
 

阪神淡路大震災。
私はまさに被災地の中にいました。
 

 

 

あの朝、情報が消えた

今でも覚えているのは揺れそのものより
そのあとの静けさです。
 

電気が来なくなりました。
当然テレビはつきません。
まだインターネットもない時代です。
 

つまり
何もわからなくなったのです。
 

どこが震源なのか。
自分たちより大変な場所があるのか。
被害はどこまで広がっているのか。
 

被災地の中にいる人間こそ
最新の情報を一番必要としている。
なのにその人間が
一番情報から切り離される。
 

親の無事を確かめて
太陽が昇るのを待って
私は原付バイクで周囲を走りました。
 

自分の目で確かめるしか
方法がなかったからです。
 

 

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今度は、情報が多すぎる

昨日、2026年7月28日(火)。
熊本で最大震度7の地震が発生しました。
テレビからは衝撃的な映像が
流れ続けています。
 

私は今
被災地の外にいます。
 

そして31年前とは
まったく逆のことが起きています。
 

あの日は情報がゼロでした。
今はスマホに情報が流れ込んできます。
 

多すぎるほどに。
そして真偽のわからないまま。
 

災害のたびに
必ず同じような状況が発生します。
 

不安を煽る情報。
誰かを名指しで責める情報。
過去の映像の使い回し。
募金を装った詐欺。
 

これは今に始まったことではありません。
形を変えて何度も繰り返されてきました。
 

 

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なぜ、こういう時に必ず湧くのか

理由ははっきりしています。
 

正しい情報の流れが詰まると
人はその空白に耐えられないからです。
 

わからないという状態は
不安そのものです。
 

だから人は
手近な情報に飛びつきます。
 

たとえそれが
確かめられていない情報でも。
むしろ扇情的なものほど
勢いよく広がっていきます。
 

空白を
憶測と扇情が埋めていく。
 

31年前の私が原付で走り出したのも
不安を払しょくしたかったからでした。
 

わからないことに
耐えられなかったのです。
 

 

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これは、災害の中だけの話ではない

ここまで書いて
ふと気づきました。
 

これは平時の会社の中で
毎日起きていることと
まったく同じ構造です。
 

現場に正しい情報が
流れていない会社。
 

そこでは社員が憶測で動きます。
噂が広がります。
「たぶんこうだろう」で
物事が進んでいきます。
 

会議は空中戦になります。
誰かの憶測が
別の誰かの憶測を呼びます。
 

災害時のデマは
特別な異常事態ではありません。
 

情報の流れが詰まった組織で
毎日小さく起きていることが
社会規模で噴き出したもの。
 

 

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流れを整えておくことが、自分と周りを守る

ではどうすればいいのか。
 

答えは特別なことではありません。
 

平時から
「なにを見れば確かな情報にたどり着けるか」
そのポイントを
自分の中に持っておくこと。
 

災害なら
気象庁や自治体や
信頼できる報道機関。
 

会社なら
誰に聞けば正確な事実がわかるのか。
その道筋を
普段から共有しておくこと。
 

情報の流れは
血液の流れに似ています。
 

詰まってから慌てても
遅いのです。
普段から通しておくから
いざという時に流れる。
 

31年前の私は
その流れを断たれて
自分の足で走るしかありませんでした。
 

確かな情報にたどり着ける手段が
これだけある時代に生きている私たちは
その流れを濁らせない側でいたいですね。
 

不安な時ほど一呼吸おいて
その情報がどこから来たかを見る。
 

それだけで
扇情に飲まれる側から
一歩引いていられます。
 

 

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熊本で被災された方々に
心からお見舞いを申し上げます。
 

一日も早く
確かな情報と
落ち着いた日常が
戻ることを願っています。
 

 

 

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お問い合わせ

現場と経営をつなぐDX部長
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 DX推進・IT活用の相談・伴走支援
組織づくり・人材育成の仕組み化
活動拠点 奈良県
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。