なんか、うまくいってない」の正体|
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「AIは使えない」と思った社員に、あなたなら何と声をかけますか?

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先日、ある社員とAIの話になりました。

 

IT参謀会話

「AIって、使ってる?」

聞いてみると、その人は以前
ExcelのことでAIに
質問したことがあるそうです。

 

やりたかったのは
横に並んだ複数のセルの数値を合計して
指定したセルに表示すること。

 

ところが、AIが教えてくれた数式を
そのとおりExcelに入力したら
「数式が間違っている」
とエラーが出たそうです。

 

 

結局うまくいかず
それ以来AIはほとんど使っていない
とのこと。

 

普段の調べものも
これまでどおりGoogle検索。

 

検索結果に並んだサイトを
一つずつ開いて必要な情報を
探しているそうです。

 

この話を聞いて
AIを使わない人に何を伝えればいいのか
改めて考えさせられました。

 

一度使って、役に立たなかった

生成AIを日常的に使っている人にとっては
今回の話は少し意外かもしれません。

 

Excelの関数くらいなら
AIに聞けばすぐに教えてくれそうです。

 

実際、横に並んだセルを合計するだけなら
SUM関数で簡単に実現できます。

 

ではなぜ
うまくいかなかったのでしょうか。

 

残念ながら実際にどんな質問をして
どんな回答が返ってきたのかは
確認できていません。

 

AIが誤った数式を
提示したのかもしれませんし
質問の意図が十分に
伝わっていなかったのかもしれません。

 

ただ、本人にとっては
そんなことは関係ありません。

便利だと言われたから使ってみた。
教えられたとおりに操作した。

それなのにうまくいかなかった。
それなら今までのやり方に戻ろう。

そう考えるのも無理はありません。

 

経営者やリーダーが
「AIを使えば仕事が楽になる」
と説明しても

 

こうした経験を持つ社員には
なかなか響かないのではないでしょうか。

 

私が伝えた、AIを使うための二つのコツ

その社員の話を聞いて
私は二つのことを
アドバイスしました。

 

一つは、
できるだけ具体的に指示すること。

 

もう一つは、
一度でうまくいかなかったら
繰り返し質問してみること
。

 

例えば、Excelについて質問するなら、

 

「横に並んだセルの数値を合計したい」

だけではなく、

 

「B2からF2までの数値を合計して、
G2に表示したい。
どのような数式を入力すればいいですか?」

と伝えてみる。

新人に仕事を頼むときと同じです。

 

何をしたいのか、
今どうなっているのか、
どんな結果が欲しいのか。

 

相手が理解できるように
できるだけ具体的に
説明することが大切です。

 

そして期待した回答が得られなかったら
そこで終わらせない。

 

今回なら

教えてもらった数式を入力したら
Excelでエラーが出ました。
どこが間違っているのか確認してください。
もっと簡単な方法はありませんか?

と、もう一度聞いてみればいいのです。

 

さらに実際に入力した数式や
エラーメッセージも伝えれば
AIが原因を調べやすくなります。

 

AIの回答は必ずしも
正しいとは限りません。

 

だからこそ一度の回答を
そのまま受け入れるのではなく
結果を確かめながら会話を続ける。

 

この感覚をつかむだけでも
AIの使い方は大きく変わります。

 

そもそも、上手に指示できなくてもいい

最近のAIは
こちらが完璧な指示を出さなくても
かなり柔軟に対応してくれる
ようになっています。

 

一時期はAIに適切な指示を出すための
「プロンプトエンジニアリング」
が盛んに取り上げられましたよね。

 

もちろん指示の出し方は今でも大切です。

 

しかしAIを使い始めたばかりの人が
いきなり高度なプロンプトの書き方を
勉強する必要はもうないでしょう。

 

何をどう説明したらいいのか
わからなければ
こんなふうに聞くこともできます。

Excelでやりたいことがあるのですが
うまく説明できません。
必要なことを一つずつ質問してください。

AIにこちらが答えるべき質問を
考えてもらうのです。

 

最初から正しい質問が
できなくてもいい。

 

会話を重ねながら
やりたいことを具体的に
していけばいいのです。

 

普段からAIを使っている人には
当たり前のことかもしれません。

 

でも、一度質問して
思うような回答が得られず
そこで利用をやめてしまった人にとっては

 

こうした使い方を知るだけでも
AIに対する印象が変わる
のではないでしょうか。

 

AIを使わない社員は、何に困っているのか

ここで経営者やリーダーの立場から
考えてみましょう。

 

社員にAIを活用してほしい。

調べものや資料作成にかかる時間を減らしたい。
もっと効率よく仕事を進めてほしい。

 

そう考えてAIの導入や研修を
検討している会社もあるでしょう。

 

しかし今回のように
一度使ってみたものの
うまくいかなかった社員がいるかもしれません。

 

あるいはそもそも自分の仕事に
AIが役立つとは思っていない人もいるでしょう。

 

そんな社員にAIの便利な機能を
いくつ紹介しても、使ってもらえるとは限りません。

 

それよりも先に
普段の仕事で何に困っているのか
聞いてみてはどうでしょうか。

 

Excelの関数を調べるのに
時間がかかっている。

 

報告書の文章を考えるのが苦手。

取扱説明書から必要な情報を
探すのが面倒。

 

そんな具体的な困りごとが見つかったら
その仕事を題材にして
一緒にAIを使ってみる。

 

うまくいかなければ
追加で質問してみる。

 

AIの回答が間違っていれば
間違いを指摘してみる。

 

そこで一つでも「これは便利だ」と
感じてもらえれば
次は自分から使ってみようと思う
かもしれません。

 

社員にAIを使わせることよりも
社員がAIを使いたくなる経験をつくること。

 

最初は、そのくらいでいいのでは
ないかと思います。

 

AIを使うことが、目的になっていませんか?

ただし、今回の話には
もう一つ考えておきたいことがあります。

 

横に並んだセルの数値を
合計したいだけなら

 

ExcelのSUM関数を知っていれば
AIを使わなくても
簡単に解決できます。

 

何度もAIに質問するより
Googleで検索した方が
早い場合だってあるでしょう。

 

それなのに
「これからはAIの時代だから」
と無理にAIを使わせる
必要があるでしょうか。

 

私たちが本当に実現したいのは
社員がAIを使うことではありません。

 

調べものや資料作成に
かかる時間が短くなること。

 

面倒な作業が減ること。

 

そして本来取り組むべき仕事に
もっと時間を使えるようになることです。

 

AIは、そのための手段の一つにすぎません。

 

社員がAIを使わないとき
私たちはつい
「どうすれば使わせられるか」
と考えてしまいます。

 

でも、最初に考えるべきなのは
そこではありません。

 

その社員は今の仕事のどこに
時間を取られているのか。

 

何に困っているのか。

 

そしてAIを使うことで
その困りごとは本当に解決するのか。

 

そこを見ずにAIの導入だけを進めても
新しいツールが一つ増えるだけで
仕事の流れは何も変わりません。

 

今回の社員には
具体的に指示することと
うまくいかなければ繰り返し
質問してみることを伝えました。

 

次にExcelで困ったとき
もう一度AIを試してくれればと思っています。

 

ただ私自身もAIを使ってもらうことばかりに
意識が向いていないか
気をつけなければなりませんね。

 

 

社員にAIを使わせたいと思ったとき
一度立ち止まって考えてみませんか。

 

あなたが解決したいのは
社員がAIを使わないことですか。

 

それとも、社員の仕事が
思うように進まないことですか。

 

    あなたの会社の「ちょっと困った」、
    聞かせてください。


    AIの活用、業務効率化、社員教育。

    何から手をつければいいかわからなくても大丈夫です。

    今、気になっていることを教えてください。





    相談内容がまとまっていなくても大丈夫です。

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    現場と経営をつなぐDX部長
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    名前村上 郁
    住まい奈良県

    Profile

    「ITを入れたのに、現場が動かない」——
    その声を、製造業の中から
    聞き続けて10年以上。

    C言語エンジニアから
    起業・倒産・再就職を経て、
    今は中小製造業のDX部長として
    現場と経営の橋渡しを
    実務でやっている。