現場と経営の断絶を解く。
中小製造業のDX部長が書き続けるブログ

「あいつは言われたことしかやらない」の裏で起きていること

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連続ドラマや映画のシリーズを
途中から見始めることがよくあります。

 

第1話から順に、ということをしません。
たまたま目に入った回から見ます。

 

家族には毎回言われます。

 

「途中から見てよく分かるね」

 

褒められている気がして
そうかなあ、くらいに受け流していました。
深く考えたこともありません。

 


分かっていたのではなく、分からないまま進めるだけだった

ところが最近になって考えが変わりました。

 

このブログを書くために
人の育て方について調べていたんです。
先に教えるほうがいいのか。
先にやらせるほうがいいのか。

 

読んでいるうちに気づきました。

 

私は途中から見て分かっているのではありません。

 

分からないまま見続けられるだけです。

 

途中から入れば
分からないことだらけです。
この人は誰なのか。

 

なぜ怒っているのか。
前に何があったのか。

 

でも見ていれば
そのうち説明される場面が出てきます。
ああ、さっきのはそういうことか、と。

 

だから私は
分からないことを抱えたまま
平気で先へ進めます。

 

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部下の言葉は、同僚を通して回ってきた

ここで思い出した話があります。

 

前職で初めて部下ができたころです。

 

質問されたとき
私はすぐに答えませんでした。
「どう思う?」と聞き返していました。

 

意地悪ではありません。
私自身が確実な答えを持っていなかったからです。

 

経験則はある。
でも正解かどうかは分からない。
だからまず考えてもらいました。

 

しばらくして
同僚からこう言われました。

 

「彼、こんなこと言ってたよ。
村上さんは答えが分かってるなら
先に教えてほしいって」

 

正直、そのときは
そんなふうに思うのか、くらいでした。
あまり深刻には捉えていませんでした。

 

なぜ彼がそう言ったのか分かったのは
今回、このブログを書くために
いろいろ調べたからです。

 

彼は考えるのが嫌だったのではありません。

 

答え合わせがいつできるのか
わからなかったのが不安だったんです。

 

私も正解はわかっていませんでした。
でもそのことを彼に伝えていません。

 

彼から見れば
上司が答えを隠して試しているように
思えたのでしょう。

 

しんどいに決まっています。

 

しかも彼はそれを
私に直接言いませんでした。
同僚を通して回ってきた。

 

言えなかったんです。

 

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「言われたことしかやらない」と言われる若手

似たようなこと、皆さんの周りでもありませんか?

 

「まずやらせてみる」という教え方は
どこの現場でもやっています。
うちの会社もそうですし
みなさんの会社もそうでしょう。

 

OJTです。

 

やらせてみる。
うまくいかない。
そこで教える。

 

順番としては、これで合っています。
チューリッヒ工科大学の研究者が
過去15年の教育研究をまとめて調べたところ
先に取り組ませて後から説明したほうが
理解が深く残ると出ていました。

 

ただ、実態はこうなりがちです。

 

やらせてみる。
失敗する。
「そうじゃない、こうしろ」と言う。
それで終わり。

 

なぜそうするのかを教えていません。
そして、うまくできたときに
「それでいいよ」と言っていません。

 

すると若手はこうなります。

 

教わったとおりの作業はできます。
でも教わっていない作業になると
必ず誰かに聞きに来ます。

 

材料が変わった、納期が変わった、
その程度のことでも手が止まります。

 

これを見た先輩や上司はこう言います。

 

「あいつは言われたことしかやらない」

 

若手の姿勢の問題に見えます。
でも教わったのが
「こうしろ」という結論だけなら
そうなって当然です。

 

なぜそうするのかを聞いていないので
少し条件が変わったときに
自分で判断できないんです。

 

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自分が平気なことは、相手も平気だと思ってしまう

ここまで書いて
自分のことが分かってきました。

 

私は分からない時間を楽しめます。
途中から見ても平気です。

 

でもそれは私の癖であって
誰もが持っているものではありません。

 

分からない状態に置かれると
不安になる人がいます。
むしろそちらのほうが多い。

 

自分が平気なことは
相手も平気だと考えてしまう。
悪気なくやります。

 

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明日から変えられる2つのこと

読んでくださっている方が
明日から教え方を変えるとしたら
2つだけで十分です。

 

ひとつ。
「どう思う?」と聞く前に
いつ自分の考えを話すかを先に言ってください。

 

「私も正解は持っていない。
一緒に考えたい」でもいい。
「5分考えてもらったら、私の考えを話す」でもいい。

 

いつ答え合わせができるかがわかっていれば
考える時間は苦になりません。
それが見えないから
黙って試されている気分になるんです。

 

もうひとつ。
うまくできたときに
「それでいいよ」と声をかけてください。

 

これを言わないと
本人は自分のやり方が正しかったのか
分からないままです。

 

偶然うまくいっただけなのか
判断が合っていたのか
確かめようがありません。

 

まずこのふたつを意識して
やってみてください。

 

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教えているのに伝わっていない気がする方、一度話しましょう。

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お問い合わせ

現場と経営をつなぐDX部長
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 DX推進・IT活用の相談・伴走支援
組織づくり・人材育成の仕組み化
活動拠点 奈良県
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。