先日のTOC研修で
面白いことがありました。
第2ゲームと第3ゲームの間で
取り組んだ「第2.5ゲーム」。
ルールはシンプル。
集計表に記載されている
1ゲーム20行、市場のニーズ70は変えない。
他のルールは参加者が自分たちで決める。
設備を増強してもいいし
ボトルネックをなくしてもいい。
講師からTOCの解説を受ける前に
まず自分たちの頭で考えてやってみる。
そういう場でした。
補足しておくと
TOCのダイスゲームは
サイコロを使った疑似生産ラインです。
各工程をサイコロの目が左右するので
不確定要素が常につきまといます。
A卓はその不確定要素を
完全に排除する方法を選びました。
つまり、サイコロを使わない。
需要と供給、各工程の生産能力を
完全に一致させた状態で回す。
言わば「何も偶然に任せない設計」です。
一方B卓は別のやり方を選びました。
余剰人員をあえてプールしておき
必要なときに必要な工程へ配置する。
固定せずに動かし続ける設計です。
私はB卓でしたが後から振り返ると
毎回変わるボトルネックに
毎回対処し続けるやり方で
ある意味TOCの考え方を
体現していたのかもしれません。
A卓の結果はどうだったか。
予定通りに終わりました。
計画通りに終わりました。
当然です。
不確定要素がないのですから。

でも参加者たちは口を揃えて言いました。
「楽しくなかった」
さらに
「こういう会社に勤めたいですか」
という問いには
「私なら辞める」という人まで出ました。
A卓がやったことは
トヨタ生産方式(TPS)の
ある意味での理想形です。
TPSは現場のムダを徹底的に排除し
必要なものを必要なときに
必要なだけ作ることを追求します。
突き詰めていけば
需要と供給が完全に一致した工場になる。
A卓はその状態を
ゲームの中で再現したのです。
でもA卓のほとんどの人たちは
そこに楽しさは感じなかった。
TOCの出発点は少し違います。
「変動はゼロにできない」という現実を
受け入れることから始まります。
サイコロを振るように
現場には不確定な要素が必ずある。
それを全部なくそうとするのではなく
ボトルネックに集中することで
全体のスループットつまり
お金を生み出す速さを
最大化しようとします。
しかもボトルネックは
一つ解消すれば次が現れます。
改善に終わりはありません。
判断する場面がなくならない。
工夫する余地がなくならない。
A卓の「楽しくなかった」という言葉が
ずっと頭に残っています。
働く楽しさと
楽をする楽しさは
どうやら別のものらしい。
人が「やりがい」や「手応え」を
感じるのは
不確定な要素と向き合い判断し
工夫できる余地がある場所です。
効率を追求することは大切です。
でも効率を突き詰めた先で
その余地まで削り取って
しまっていないか。
あなたの職場の改善は
何を削り取っていませんか?
働く楽しさと生産性は
トレードオフじゃないと私は思っています。
気になる方、話しましょう。
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