現場と経営の断絶を解く。
中小製造業のDX部長が書き続けるブログ

Anthropicがまたやらかした。でも「使わない」は正解じゃない

LINEで送る
Pocket

2026年3月31日
AIコーディングツール「Claude Code」の
ソースコードが
世界中にばら撒かれました。

 

原因はハッキングでも
内部犯行でもありません。

 

リリース用パッケージに
デバッグ用の「.mapファイル」が
入ったまま公開されてしまいました。
設定の不備です。

 

数時間でGitHubにミラーリングされ
取り返しのつかない状態になりました。

 

詳細はこちらの記事が詳しいです。
The Register:Anthropic accidentally exposes Claude Code source code


実はこれ、2回目です

ここが本題です。

 

Anthropicは2025年2月にも
同じ「.mapファイルの設定ミス」で
ソースコードを流出させています。

 

一度目が起きた後
なぜ再発したのか。

 

これが今回の事件の本質だと思います。


「だから使わない」は正しいか

こういう事件・事故が起きると
「やっぱりAIは危ない」
「うちにはまだ早い」
という声が必ず出ます。

 

その気持ちはわかります。

 

でも歴史を振り返ると
この判断が
取り返しのつかない差を生んできました。


新しい技術は最初から安全だったことがない

1988年
インターネットの黎明期に
「Morris Worm」という
大規模サイバー攻撃が起きました。

 

当時インターネットに接続されていた
約6万台のうち
約6千台が影響を受けました。

 

インターネットは
最初から安全だったわけではありません。

 

でもその後
対応体制を作り
運用知見を積み上げた組織が
インターネットを使いこなしました。


クラウドも同じです。

 

2017年のAWS障害では
運用コマンドの入力ミスひとつで
大規模なサービス停止が起きました。

 

Netflixはその教訓をどう活かしたか。

 

「障害は起きるもの」として
本番環境でわざと障害を起こし
耐える設計を鍛え続けました。

 

危ないから使わない、ではなく
危ない前提で仕組みを作る。

 

これが強くなる組織の選択です。


スマートフォンが職場に入ってきた頃も
情報漏えいや端末管理の問題が
噴き出しました。

 

「私物端末は全面禁止」を選んだ組織と
管理の仕組みを作って使いこなした組織とで
今の生産性に差がついています。


遅れると差は固定される

もうひとつ
忘れられない事例があります。

 

Bordersという書店チェーンが
2001年にオンライン事業を
Amazonに丸ごと委託しました。

 

「自分たちの本業ではない」と
判断したのです。

 

その後Amazonは
2011年時点で
紙の本より電子書籍を多く売る会社に
なりました。

 

Bordersは同じ2011年に破産しました。

 

新技術への対応を後回しにすると
追いつけないまま終わることがあります。


AIも今まさに同じ局面にある

ミスや事件が起きるのは
技術が成熟していく過程です。

 

Anthropicが
「ヒューマンエラーだった」と認め
再発防止に動いていること自体
その過程の一部です。

 

大事なのは
「使うかどうか」ではなく
「どう学んで
どう仕組みを作って
どう使いこなすか」を
今から考え始めることです。

 

乗り越えた組織が強くなる。
これは新しい話ではありません。


同じ壁を感じている方、一度話しましょう。
お問い合わせはこちら

 

 

LINEで送る
Pocket

お問い合わせ

現場と経営をつなぐDX部長
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 DX推進・IT活用の相談・伴走支援
組織づくり・人材育成の仕組み化
活動拠点 奈良県
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

コメントを残す

           

現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。