「飛鳥・藤原の宮都」が
世界文化遺産に登録される
見通しになりましたね。

ユネスコの諮問機関イコモスが
最高評価の勧告を出したそうです。
19の構成資産すべてが
条件なしの満額回答
7月に正式登録されれば
国内22件目の世界文化遺産になります。
奈良県民にとっては
大きなニュース
・・・のはずです。
でも正直に書きます。
私はピンときていません。
目次
1. 興味がなければ世界遺産でも石ころ
2. 「お墨付き」ではなく「翻訳」である
3. 強みがなぜ必要かさえ考えない
4. 価値はそこにある。届いていないだけ
確か2003年の春だったと思います。
旧跡好きの友人を伴い
妻と三人で明日香村へ出かけました。
目的は亀形石造物。

飛鳥時代の水利施設で
その年に一般公開されたばかり。
友人は食い入るように
眺めていました。
説明板を何度も読み返し
小声でつぶやきました。

すごいな、これ
でも私は早く帰りたかった。(笑)
失礼を承知で言いますが
私にはそこら辺の石ころと
何も変わりませんでした。
奈良は遺跡だらけです。
小学校の遠足は古墳。
通学路には石碑。
工事をすれば遺跡が出る。
でも私は遺跡に興味がない。
だから私のアンテナには引っかからない。
どれだけ近くにあっても
25年以上住んでいるのに
奈良の遺跡群を知ろうとしませんでした。
「当たり前すぎて気づかない」
とは少し違います。
あってもなくても同じ。
そもそも意識の中に
存在していないのです。
だから世界遺産登録のニュースを聞いても
すごさが実感できません。
ここで少し世界遺産というしくみを
掘り下げてみます。
世界遺産は「すごいもの」に
お墨付きを与える制度ではありません。
この価値はこの土地だけのものではなく
人類全体にとって守るべきものだ
そう宣言するしくみです。
つまりそこにあるものの価値を
外の視点で言語化して
世界に届ける行為です。
私にとっては石ころだったものを
専門家が調査し意味を読み解き
国際基準の言葉に翻訳しました。
そこで初めて
「価値がある」ではなく
(世界に)「価値が伝わった」になったのです。
製造業の現場を歩いていると
よく似た場面に出くわします。
ただし「当たり前だと思っている」
ではないケースが多いのです。
もっと手前の話です。
強みがあることに気づいていない。
なぜ強みを言葉にするのかさえ
考えたことがない。
私が遺跡に対して
あってもなくても同じと
思っていたようにね。
自社の技術や段取りに対して
同じ感覚でいる経営者や社員は
少なくありません。
外部の人間が驚く工程を
「これ強みなんですか?」と
首をかしげます。
見えていないのではない。
意識の中に存在していないのです。
飛鳥の遺跡は1300年以上
そこにありました。
でも世界遺産になるのは2026年です。
価値がなかったのではありません。
価値を言語化して届ける人が
そこにたどり着くまで
それだけかかったのです。
会社の強みも同じです。
社内の人間には見えない。
見えていても言葉にならない。
言葉になっても届かない。
だから外の視点がいる。
翻訳する人間がいる。
私自身つい最近
それを体感しました。
当社ではレーザクリーニング機を
取り扱っています。
機械自体は前からある。
販売も施工もすでに実績があります。
でも昨年、展示会に出展するとき
「来場者にどう伝えるか」
を徹底的に考え抜きました。
タペストリーやパンフレットを
一気通貫で作成しました。
「社外の人に届く言葉」に
翻訳し直したのです。
結果はどの会場でも
たくさんの方に興味を持っていただけました。
メッセージは伝わった。
強く実感しました。
機械の性能は
前から変わっていません。
変わったのは届け方です。
あなたの会社の
石ころは何ですか。
まだ世界遺産になっていないだけで
価値はもうそこにあるかもしれません。
あなたの会社にある価値を
一緒に言葉にしてみませんか。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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| 支援内容 |
DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
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