展示会でよく来る質問があります。
「この機械、補助金使えますか?」
悪い質問ではありません。
設備投資に補助金を活用するのは
賢い選択だと思います。
ただ私は毎回、少し立ち止まります。
「使えるかどうか」より先に
整理すべきことがあるからです。
今年から「IT導入補助金」は
「デジタル化・AI導入補助金」に
名称が変わりました。
AIツールが補助対象に明確に加わり
1次締切は5月12日。
中小企業庁が公募要領を公開しています。
補助金の申請書には
「期待される効果」を書く欄があります。
生産効率が何パーセント上がるか。
工数が何時間削減できるか。
この数字と根拠が認められて
初めて審査が通ります。
つまり申請書を書くためには
「今、どこが詰まっているのか」を
自分たちで把握していなければなりません。
同じ設備を入れても
結果が変わる会社と
変わらない会社があります。
その差はシンプルです。
「どこが詰まっているか」が
見えているかどうか。

ボトルネックが見えている会社は
設備の使い道が最初から決まっています。
「このボトルネックを解消すれば
スループットが上がる」
(会社全体のお金の流れが
大きくなるということです)
「この工程で使えばMQが改善できる」
(一つの仕事で残るお金が
増えるということです)
具体的なイメージがあるから
補助金の申請書も書けます。
導入後の段取りも組めます。
現場が動きます。
ボトルネックが明確でない会社は
設備が稼働したとき
何に効くのかが見えていません。
誰が使うのか。
どの工程に組み込むのか。
何をもって「効果あり」とするのか。
設備だけが現場に置かれます。
私がこれまで関わってきた案件で
気になるパターンがありました。
「この補助金があるからこれを導入しよう」
という始まり方です。
「●●という課題があるからこれを導入したい。
この補助金が使えそうだ」
ではなく。
小さな違いのようですが
補助金ありきか課題解決ありきか——
スタートの時点で
すでにはっきり分かれています。
申請書の「効果」欄は
提供業者の説明資料をそのまま転記すれば
どうにかなってしまうことがあります。
でもその時点で
「自分たちは何を実現したいのか」という
問いが抜け落ちています。
補助金は通ります。
設備は来ます。
現場は変わりません。
この順番のまずさは
ITシステムの導入でも
まったく同じ構造です。
補助金を否定するつもりはありません。
ボトルネックが見えている会社にとって
補助金は強力な後押しになります。
「この課題を解決したい」
「そのための設備にこれだけかかる」
「補助金が使える」
この順番が揃ったとき
補助金は本来の力を発揮します。
「補助金使えますか?」という問いの前に
「何のために使うか」がある会社は強いですね。
補助金を申請する前に
「何のために使うか」を
言葉にできますか。
言えない部分があるとしたら
そこがボトルネックかもしれません。
現状を整理したい方、お気軽にどうぞ。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
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