「ラーメン赤猫」というアニメを
ご存じでしょうか。
猫だけが働くラーメン屋に
人間の女の子・珠子が
アルバイトとして入店する
ほのぼの日常系の作品です。
先日ようやく観はじめました。
笑えて、ちょっとじんとする
いい作品でした。
でも私が一番刺さったのは、
ラーメンでも猫の愛嬌でもありませんでした。
入店2日目のシーンです。
猫のスタッフが珠子に
「ごめんねー」と言いながら
労働条件通知書を手渡します。
そして一言。
「人間は大変だねー。
猫は労働法とか関係ないから」
同時に「仮だけど」と
マニュアルも渡される。

そのシーンを観ながら、
私は思わず手が止まりました。
「ごめんねー」という謝罪の言葉が
なぜか温かく聞こえたんです。
猫たちの本音はたぶんこうです。
「法律があって面倒だけど、
あなたのことを守るためだから、ちゃんと渡すね」
ルールを渡すことが、
相手への誠意になっている。
私はこれまで何度か転職を経験しています。
中途入社のたびに感じてきたのは、
「ソフトランディングできる仕組みが
どこにもない」ということでした。
だいたいいつも
周りの人に聞きながら覚えてきた。
おもしろいことに、
それで自然とコミュニケーションが生まれて
職場になじむのは早かったかもしれません。
でも若いころは
よく知らない人に聞きにくかった。
大して仲のよくない先輩には聞けない。
すぐ怒る上司にはもっと聞けない。
知りたいことがあっても
「誰に聞けばいいか」さえわからない。
その時情報は止まり人は静かに孤立します。
マニュアルの「仮だけど」という言葉も、
私には刺さりました。
完璧じゃなくていい。
渡すことに意味がある。
「仮」で渡されたマニュアルは
「あなたが働きやすいように、考えてきましたよ」
という意思表示です。
それがある職場とない職場では
初日の安心感がまったく違います。
ITを活用した情報共有も
私はこれと同じだと思っています。
猫が「仮だけど・・・」と渡した
マニュアルは紙でなくてもいい。
チャットツールや社内wiki、
業務手順書のデジタル化。
「効率化のため」と言うと、
なんとなく冷たいイメージがあります。
でも本当の目的は違います。
「誰でも情報に
触れられる状態をつくること」
「聞きにくい相手に聞かなくても
済む場所をつくること」
コミュニケーションは大切です。
でも、情報を得るためだけに
人間関係を消耗しなくていい。
その余裕があってこそ、
本当に必要な対話が生まれる
と思っています。
猫は労働法に縛られない。
だから逆に、「縛られている」ことの意味を
猫の目線で映してくれる。
あのシーンは、そういう作りになっていました。
あなたの職場に
「ごめんねー」と渡せるものは
どれくらいありますか?
棚卸しするところから
一緒に始めることもできますよ。
| 現場と経営をつなぐDX部長 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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| 支援内容 |
DX推進・IT活用の相談・伴走支援 組織づくり・人材育成の仕組み化 |
|---|---|
| 活動拠点 | 奈良県 |
| 営業時間 | 平日9時~18時 |
| 定休日 | 土日祝 |