生産性と社員のモチベーションが
上がる工場の作り方

アンテナが立っていない人に、どれだけ良い体験をさせても届かない

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先日、TOCの1day特別編に参加してきた。

 

今回は少し違う目線で参加した。
講師目線で、他の参加者の反応を
観察しながら。

 

理由がある。

 

ジュニアインストラクターの資格を取ってから、
客先でTOCの話をする機会が増えた。

 

でも、なんとも手応えがない。

 

「ふんふん」とは聞いてくれる。
でも目が動かない。
質問も出ない。
翌週には忘れている。

 

最初は「説明が足りないのか」と思っていた。
次に「もっと事例を増やせばいいのか」とも考えた。

 

でも、ちょっと待てよ、と。

 

TOCには「人はそもそも善良である」という前提がある。
反応しない原因を、相手に求めてはいけない。

では何が足りないのか。


TOCダイスゲームは、エリヤフ・ゴールドラット氏の著書
『ザ・ゴール』で紹介された制約理論(TOC)を、
体験として学ぶシミュレーションゲームだ。

 

参加者が製造工程の各ステップを担当し、
サイコロを振って生産量を決める。

 

サイコロという不確実性が、現実の現場をそのまま再現する。

 

仕入が読めない。
製造がブレる。
出荷が詰まる。

 

「バランスよく動かせばうまくいく」と思いながら進めると、
気づいたときには在庫が積み上がり、
キャッシュが底をつく。

 

頭で理解していたはずの「全体最適」が、
サイコロの前では崩れていく。

これが体験の力だと思っていた。

 

でも今回、観察していて気づいた。


体験しているのに、ピンときていない人がいる。

 

ゲームをちゃんとやっている。
ルールも理解している。
でも、何かが腑に落ちていない顔をしている。

 

逆に、ゲームの途中で
「あ、これ、うちの会社だ」と
顔色が変わる人がいる。

 

この差はなんだろう。

 

答えはシンプルだった。

アンテナが立っているかどうか、だ。

 

「自分の現場に当てはまる何かを探そう」という
スタンスで参加しているか。

 

それとも「今日は研修に来た」という
受け身のまま座っているか。

 

体験の質は、体験の前に決まっている。


だとすれば、伝える側の仕事は何か。

 

ゲームをうまく進行させることではない。
説明をわかりやすくすることでもない。

 

ゲームが始まる前に、受け手のアンテナを立てること。

「あなたの現場の、どこかにこの話はある」
「今日感じた違和感を、明日の仕事に持ち帰ってほしい」

そういう文脈を、体験の前に渡しておくことが、
伝える側の本当の役割なんだと思う。

 

これはTOCに限らない。

 

ITツールの導入説明でも、
人材育成の研修でも、
経営方針の朝礼でも、
同じことが起きている。

 

どれだけ良い体験や情報を用意しても、
受け手のアンテナが寝ていたら届かない。

 

そしてそのアンテナを立てるのは、
伝える側の責任だ。


あなたの周りに
「いい研修だったね」で終わっている場面はないだろうか。

 

体験の前に、何を渡しているか。
一度、見直してみてほしい。

 

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中小製造業専門のIT参謀
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 ランディングページの制作支援
ITシステムの構築・運用のサポート
活動拠点 奈良県生駒市
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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現場と経営をつなぐDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

「ITを入れたのに、現場が動かない」——
その声を、製造業の中から
聞き続けて10年以上。

C言語エンジニアから
起業・倒産・再就職を経て、
今は中小製造業のDX部長として
現場と経営の橋渡しを
実務でやっている。