
最近、Amazonプライムで『ワンピース』のエニエス・ロビー編を見直している。
フランキーとの出会い、ニコ・ロビンの救出、そして長年の相棒メリー号との別れ──このシーズンには、数々の名シーンが詰まっている。
特に印象的だったのが、ロビンの「生きたい!」という言葉。
アニメ版ONE PIECE 第278話より
このセリフ自体はあまりにも有名だし、多くのファンが知っている。だけど、改めて見直すと「その言葉の重みは、その前後の文脈があってこそ成立する」ということを痛感した。
これって、企業のビジョンや組織デザインにも通じる話じゃないか?
単発の言葉だけを切り取っても、本当の意味は伝わらない──そんなことを考えたので、今日はその話をしたい。
ロビンが「生きたい!」と叫ぶあのシーン。
それは、彼女がこれまで生きてきた壮絶な過去と、仲間たちとの関係性の中で生まれた言葉だ。
幼い頃に故郷を焼かれ、世界政府から追われ、誰からも受け入れられなかった人生。
そんなロビンが「自分は生きていてはいけない」と思い込んでいたところに、ルフィたちが「お前は一人じゃない」と手を差し伸べる。
だからこそ、「生きたい!」という言葉が、あの瞬間に爆発するわけだ。
もし、この一言だけが切り取られていたら?
感動はするかもしれないが、その本当の意味は半減してしまう。
これ、企業のビジョンや組織デザインでも全く同じことが言える。
例えば、企業の採用ページで「私たちはお客様第一主義です!」とか、「チームワークを大切にしています!」と書かれていても、実際にその会社で働く人がその価値を感じられなければ、ただのスローガンにしかならない。
本当に「お客様第一」を貫いている企業は、日々の業務の中にそれが滲み出ている。
例えば、顧客からの問い合わせに対して、営業だけでなくエンジニアや開発チームも積極的に対応する文化があるとか。
単なる標語ではなく、実際の行動と文脈が伴ってこそ、「お客様第一」が意味を持つ。
同じように、「働きやすい職場です!」と掲げるだけではダメで、
実際に社員が裁量を持って働ける環境があるのか、意思決定が透明で公正なのか、そういう「背景」があってこそ、本当のメッセージが伝わる。
この話を考えていたときに、木村石鹸の木村社長がVoicy(#27)で話していた「カリオストロの城」の話を思い出した。
『ルパン三世 カリオストロの城』のラストシーンで、ルパンたちを見送る老人がつぶやく。
「なんと気持ちのいい連中だろう」
このセリフ、単体で見ても温かみのある言葉だけど、作品の流れを知らないとその深みは伝わらない。
カリオストロの城のルパンたちは、ただの泥棒ではなく、どこか義賊的で、人情味があって、最後にはヒロインを救い出して去っていく。
その流れがあるからこそ、この老人の言葉が心に残るわけだ。
木村社長はこの話を引き合いに出して、「企業の文化も同じで、そこだけ切り取って言語化しても伝わらない」と言っていた。
確かに、「気持ちのいい会社」と言われるには、日々の積み重ねが必要だ。
ロビンの「生きたい!」も、ルパンを見送る老人の「なんと気持ちのいい連中だろう」も、文脈なしには本当の意味が伝わらない。
企業のビジョンや文化も同じで、ただの言葉として掲げるだけではなく、
「それを実感できる文脈(ストーリー)」があるかどうかが重要 だ。
会社のビジョンや文化を語るときは、「言葉」ではなく「日々の行動や背景」を意識して伝えていくことが大切だと、改めて感じた。
もし、「自社の文化をどう伝えるべきか?」と悩んでいるなら、一度「文脈」を見直してみるといいかもしれない。
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