
「せっかく育てたのに、辞めてしまった――」
これは多くの中小企業経営者や現場責任者が抱く正直な感情です。
人手不足のなか、時間と労力をかけて育成した若手が去っていくのは、大きな損失にも感じられます。
しかし、そのとき私たちはこう問い直す必要があります。
本当に問題なのは、「辞めること」なのか?
それとも、「辞めたら何も残らない仕組み」であることなのか?
実際、今の若手の多くは“1社に骨を埋める”意識を持っていません。
自分の成長やライフステージに合わせて移動し、スキルを活かし、社会とつながる――それが当たり前の感覚です。
こうした価値観の変化に企業が対応しない限り、人材は「流出」ではなく「逃避」となっていきます。
そこで重要になるのが、「卒業できる会社」という発想です。
成長して辞めていくのは“成功”の証と捉える
辞める人を否定せず、送り出す文化を持つ
技術やノウハウが“人に残る”だけでなく、“会社に残る”仕組みを整えておく
卒業生との関係性を資産化(例:アルムナイネットワーク、外注協力)
「人は辞めるもの」と捉えたうえで、辞めても価値が循環する仕組みを整えることで、かえって採用力や教育投資の効果は高まります。
しかも、こうした会社には不思議と「辞めにくい空気」が生まれます。
なぜなら、尊重され、信頼されていると感じられる職場だからです。
人材育成の投資を無駄にしない秘訣は、辞めないことを強制するのではなく、
「辞めても信頼が残る関係」を築くこと。
これが、持続可能な企業文化の核心です。
中小製造業専門のIT参謀 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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支援内容 |
ランディングページの制作支援 ITシステムの構築・運用のサポート |
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