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【シリーズ:DXと人材育成】第4回 辞めることを前提にした「卒業できる会社」が強い理由

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「せっかく育てたのに、辞めてしまった――」
これは多くの中小企業経営者や現場責任者が抱く正直な感情です。
人手不足のなか、時間と労力をかけて育成した若手が去っていくのは、大きな損失にも感じられます。

しかし、そのとき私たちはこう問い直す必要があります。

本当に問題なのは、「辞めること」なのか?
それとも、「辞めたら何も残らない仕組み」であることなのか?

実際、今の若手の多くは“1社に骨を埋める”意識を持っていません。
自分の成長やライフステージに合わせて移動し、スキルを活かし、社会とつながる――それが当たり前の感覚です。
こうした価値観の変化に企業が対応しない限り、人材は「流出」ではなく「逃避」となっていきます。

そこで重要になるのが、「卒業できる会社」という発想です。

  • 成長して辞めていくのは“成功”の証と捉える

  • 辞める人を否定せず、送り出す文化を持つ

  • 技術やノウハウが“人に残る”だけでなく、“会社に残る”仕組みを整えておく

  • 卒業生との関係性を資産化(例:アルムナイネットワーク、外注協力)

「人は辞めるもの」と捉えたうえで、辞めても価値が循環する仕組みを整えることで、かえって採用力や教育投資の効果は高まります。

しかも、こうした会社には不思議と「辞めにくい空気」が生まれます。
なぜなら、尊重され、信頼されていると感じられる職場だからです。

人材育成の投資を無駄にしない秘訣は、辞めないことを強制するのではなく、
「辞めても信頼が残る関係」を築くこと。
これが、持続可能な企業文化の核心です。

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中小製造業専門のIT参謀
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 ランディングページの制作支援
ITシステムの構築・運用のサポート
活動拠点 奈良県生駒市
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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中小製造業のDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

17年間IT業界に身を置き
2012年製造業のWeb担当に転身。

2020年から新免鉄工所のDX事業部にて
社内外のDXを推進中。