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【シリーズ:DXと人材育成】第3回 「その人しかできない」をなくすことが、若手を呼び込む

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中小製造業や建設・塗装などの現場には、「あの人じゃないとできない」「ベテランの感覚で判断している」仕事が今も多く残っています。

これらは確かに、品質を守る最後の砦であることも事実です。しかし同時に、それが若手を遠ざける最大の壁にもなっているのです。

 

若手から見れば、属人化された現場はこう映ります:

何が正解か分からない

聞きにくい、怒られる

失敗したら評価されない

自分にできる未来が見えない

 

つまり、「やれば覚える」ではなく、「覚えられる仕組みがない」ことが問題なのです。

これを放置している限り、若手は定着せず、ベテランが定年を迎えた瞬間に会社の技術も消えてしまいます。

 

では、どうすれば属人化を解消し、若手が入りやすい現場をつくれるのか?

 

まず必要なのは、仕事を“見える化”することです。
手順、基準、道具の扱い方、注意点――ベテランが自然にやっていることを言語化・動画化・チェックリスト化していく。
これにより、「誰でも最初の一歩が踏み出せる」状態をつくることができます。

 

次に、教えることが“評価される”文化をつくること。
「仕事ができる人=偉い」ではなく、「仕事を伝えられる人=尊敬される」という価値観への転換が重要です。

 

そして最後に、失敗を許容できる環境です。
教わった通りにやっても失敗することはある。そのときに「なぜ?」と一緒に考える対話がある職場は、若手が自ら学び、定着する場になります。

 

「その人しかできない」ことを誇る時代から、
「誰でもできるようにする仕組みをつくれる人」を称える時代へ。

 

それが、現場に未来をつくるDXの第一歩です。

 

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お問い合わせ

中小製造業専門のIT参謀
村上 郁 (むらかみ かおる)
支援内容 ランディングページの制作支援
ITシステムの構築・運用のサポート
活動拠点 奈良県生駒市
営業時間 平日9時~18時
定休日 土日祝

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中小製造業のDX部長

                               
名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

17年間IT業界に身を置き
2012年製造業のWeb担当に転身。

2020年から新免鉄工所のDX事業部にて
社内外のDXを推進中。