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ゲームで経営は学べない?―実践事例が証明する現場改革の新常識

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「ゲームで経営は学べない」―多くの経営者がこのようにお考えになる理由は、経営が複雑で実情に即した判断を必要とするからです。しかし、MG(マネジメントゲーム)やTOC(制約理論)ダイスゲームのような実践的な手法は、現場の課題をシンプルに抽出し、実際の経営判断に直結する学びを提供してくれます。

 

 

実際、一関市においては、衰退産業や厳しい環境の中でこれらの手法を実践し、劇的な変革を遂げた企業が存在します。

 

京屋染物店――絶望的な状況からの脱却

岩手県一関市にある京屋染物店は、染物という衰退産業であり、経営危機に直面していました。

 

現場の状況:赤字経営、朝礼はお葬式状態、進捗管理ができず、営業と現場の対立が深刻。

在庫と資金:現場を止められないために大量の在庫を抱え、銀行残高は不足状態。

 

そんな中、代表取締役の蜂谷悠介氏は、TOCとMGを導入。

 

 

TOCで現場のボトルネックを洗い出し、限られた資源の使い方を見直すことで、経営の根幹をシンプルに捉えました。

MGを通じて、経営の本質を体感し、繰り返しの実践により、実務的判断力を向上。社員との共通言語化も実現。

 

その結果、京屋染物店は業績を回復。さらに、蜂谷氏は現在、インストラクターとして全国の経営者にTOCとMGの有効性を伝え、現場改革の実践例として高い評価を受けています。

 

株式会社akasi――訪問看護事業での変革

同じく一関市に所在する株式会社akasiは、訪問看護事業を展開しています。代表取締役の菅原晃弘氏は、TOCとMGの実践を通じ、自身だけでなく社員全体が変わったと力説されています。

 

※左が蜂谷社長、真ん中が菅原社長、右は栃木で美容室を経営されている中澤社長

 

MGの実践により、社員は経営の数字の意味するところを理解し、実務に基づいた改善策を自ら考えるように。

TOCを用いて、業務プロセスのボトルネックを特定・改善することで、サービス提供のスピードと質が大幅に向上。

 

これにより、株式会社akasiは、経営の安定化だけでなく、従業員の意識改革と現場の改善を実現。菅原氏自身も、「自分が変わり、社員も変わった」と断言しています。

 

なぜゲームで学ぶ経営は効果的なのか?

複雑な経営をシンプルに捉える
現実の経営は多くの要素が絡み合い、難解に見えます。しかし、ゲームはあえて要素を絞り込み、経営の根幹である「ボトルネック」や「限られた資源の最適活用」を直感的に体感できるよう設計されています。
参考:Goldratt, E.M. (1984). The Goal: A Process of Ongoing Improvement

 

反復学習による実践力の向上
一度体験しただけでは表面的な理解に留まります。MGは何度もプレイすることで、決算書の読み方や数字の裏にある本質を学ぶ仕組みになっています。継続的な実践を通じて、現場での迅速な意思決定が可能になるのです。

 

経営者の皆様へのメッセージ

「ゲームで経営は学べない」とお考えの経営者の皆様、京屋染物店や株式会社akasiの事例が示すように、TOCとMGはただの娯楽ではなく、現場の問題を抽出し、実践的な改善策を導くための有力なツールです。

 

現場の実情を把握し、シンプルに解決策を導き出す。

経営者自身が変わることで、社員も変わる。

継続的な学びが、組織全体の成長を促す。

 

これまでの常識にとらわれず、一度TOCとMGを体験していただくことで、経営の現場での具体的な効果を実感していただけると確信しております。

 

たくさんの人たちが学ぶのもその効果の証明。

 

 


参考文献

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名前村上 郁
住まい奈良県

Profile

17年間IT業界に身を置き
2012年製造業のWeb担当に転身。

2020年から新免鉄工所のDX事業部にて
社内外のDXを推進中。