
今日は2025年大阪関西万博のテストランに参加してきました。
実は私たち、新免鉄工所も大阪ヘルスケアパビリオンに出展予定がある関係で、下見も兼ねての来場です。朝、東ゲートをくぐった先で出迎えてくれたミャクミャクは元気いっぱいだったのに、
我々が帰る時にはその後ろ姿がちょっと申し訳なさそうに見えたのは…気のせいではなかったかもしれません(笑)
当日はコンビニやキッチンカーなど、会場内のほぼすべての取引がキャッシュレス。ネットワークトラブルでApple PayかGoogle Payしか使えない店舗もあり、「目の前に欲しい商品があるのに買えない」人が続出していました。
まさにDXの象徴とも言えるキャッシュレスですが、まだまだ「デジタルだけに頼る危うさ」を実感する場面も多かった。
さらに、ある海外パビリオンのスタッフが「システム全部落ちててダメです」と笑いながら話していたり、あるキッチンカーでは「品出しできません」と手でバツ印を出すスタッフがいたり…。
これって、TOC(制約理論)でいう「ボトルネック」がモロに表面化している状態。どれだけ素晴らしいパビリオンがあっても、決済という“制約”が詰まると全体の体験が台無しになってしまうんですよね。
キャッシュレス化はDXの象徴的な成果の一つ。しかし、ただ導入するだけでは意味がない。現場で「どう使われるか」「どんなトラブルが起きうるか」を想像して、“アナログの補助線”を引く余白も持っておくことが、今の時点で必要なDXなんじゃないかと改めて感じました。
この感覚、MG(マネジメントゲーム)やMQ会計でいうところの“仮説検証”にも近い。完璧な仕組みを作ることが目的ではなく、トライ&エラーを繰り返しながら最適解に近づいていくことが重要。
経済産業省によると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%。政府目標の「キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度にする」を達成したとのこと(出典:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/)。
一見、高いように見えますが、日本はまだ現金主義が根強く、インフラやリテラシーの差が大きいのも事実。現場の“揺らぎ”を受け止める設計が求められます。
今回の万博テストランを通して実感したのは、DXとは“効率化”ではなく“柔軟化”だということ。
現場の声を聞く、人の行動を観察する、トラブルを想定して備える。それができてこそ、「働きがいのある組織デザイン」に繋がるんだと思います。
新免鉄工所では、DXを「人と技術の間をつなぐもの」と位置づけています。完全なデジタル社会ではなく、「ちょっと不便も許容できる」そんな設計こそが、これからの組織に必要ではないでしょうか。
万博を訪れる予定の方は、「予習して行く」「現金を持っていかない覚悟をする」、この2点だけでもぜひ実践してみてください!
DXや組織デザイン、人材育成に関する具体的な取り組みについてもっと知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
一緒に「人が育ち、挑戦が生まれる」現場づくりを目指しましょう!
中小製造業専門のIT参謀 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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