「制約を遊ぶ」。このフレーズだけでワクワクしてしまうのは私だけではないはずです。
毎週月曜日の夜に開催されるオンライン会議『月曜たくらみ会』では、TOC(制約理論)をテーマに実践事例を共有し、考える機会が提供されています。今回は、株式会社井上カーグウドの木下さんによる発表を聞き、その内容に感銘を受けたので、学びを共有します。
木下さんの発表は、変えられない「方針制約」の中でもできることを見つけ出し、ボトルネック(業務の流れを滞らせる原因)であるタイヤの移動のさせ方、置き方、見せ方を変えるという行動が結果に結びついた実践例でした。この記事では、その魅力と共に、中小企業の経営者がTOCダイスゲームを通じて得られる洞察について解説します。
TOC(制約理論)は、組織やプロジェクトにおける最も制約的な要因(ボトルネック)に注目し、それを最大限活かすことで全体のパフォーマンスを向上させる考え方です。工場の生産ラインやプロジェクトの進行だけでなく、日常の意思決定にも応用できる強力なフレームワークです。
木下さんの発表では、本部からの「方針制約」という、自分たちの努力だけでは変えられない条件の中でどのように工夫を重ね、改善を実現したかが語られました。例えば、本部の方針『大量仕入れ、大量在庫、大量販売』という一見疑問が生じる方針であっても変えられないからと諦めるのではなく、以下のポイントを抑えて成果を上げたとのことです:
「変えられないことを嘆くのではなく、できることを徹底する」。これが木下さんの言葉から得られた一つの大切な教訓です。時には強制力を伴いながら、現場の行動を引き出していくプロセスが本部の方針制約を乗り越える原動力となったのです。
TOCダイスゲームは、TOCの基本的な考え方を体感的に学ぶためのシミュレーションゲームです。
参加者は、ダイス(サイコロ)を振りながら、生産ラインやプロジェクトの流れを模倣します。
このゲームを通じて得られる主な気づきには以下のようなものがあります:
<株式会社 JQUALIAさんのTOCのページより引用>
TOCダイスゲームは、中小企業の経営者にとって非常に実践的なツールです。特に以下のような場面で役立ちます:
今回の『月曜たくらみ会』での木下さんの発表と、TOCダイスゲームが示す教訓は共通しています。それは、「制約を嘆くのではなく、それを活かすために行動する」ということです。
中小企業の経営者の皆さんも、まずはTOCダイスゲームのようなシンプルなシミュレーションから始めてみてはいかがでしょうか?遊び心を持ちながら学ぶことで、実際の業務改善にも役立つ視点が得られるでしょう。たかがゲーム、されどゲーム。実際にはなかなか経験できない経営のダイナミズムを味わうことも可能です。
次にできること
この記事が皆さんの経営や現場改善のヒントになれば幸いです。
中小製造業専門のIT参謀 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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