
最近、NHKの大河ドラマを観ていて、思わずうなってしまった場面がありました。
登場したのは、あの「賄賂政治」で有名な田沼意次。
歴史の授業では悪役っぽく教えられることの多い人ですが、
ドラマで描かれた姿は少し違っていて――なんだか、今の自分と重なるところがあるように感じたのです。
田沼意次はそのやり方が理解されず、結果的に多くの反発を受け、失脚してしまう。
そんな彼の姿を見て、「うわ、自分もちょっと嫌やわ、こんな人…」と思ってました。
でも改めて調べてみると、彼は江戸の保守的な価値観の中で、
貨幣経済や商業の発展を重視した、
わりと「現実を見た改革者」だったようですね。
私は中小製造業の現場で、DX推進や業務改善、
ときには社員教育や意識改革に取り組んでいます。
ただ、現実には思うように進まないことも多い。
「どうせうまくいかん」「変わっても意味がない」
「今のやり方のほうが慣れてるし」と
周囲の空気に跳ね返されることもあります。
いや、反発が出るのも仕方ないんですよね。
現場の人も社長も、忙しいし、手間が増えるのは避けたいし、
変化は“理屈では正しくても、実感がついてこない”というのが本音だと思います。
だからこそ、最近は「言い方」や「伝え方」を変えることを意識しています。
たとえば、最近気にしているのが「手戻りコスト」。
1つの不具合が起こると、材料のロス、再作業の人件費、信頼の損失――
ざっくり1件で〇万円くらいの“損”が発生しています。
それを、ただ「減らしてください」と言うのではなく、
「これがなければ定時で帰れる日が増えますよ」
「次の賞与の原資になりますよ」
そんな“身近な言葉”にして伝えたらどうだろう…。
いや、もっと直接的に声をかけたり動いたりしないといけないのかもしれない。
田沼意次のように、最初に動く人間は、たぶんいつも誤解されます。
でも、黙っていても変わらないなら、やっぱり誰かが一歩目を踏み出さないといけない。
私の一歩は、派手なものじゃありません。
でも、「今日の不具合がゼロだった」
そんな1日の積み重ねが、会社の空気を変えていんじゃないか、だとしたら私は何ができるか…と考えています。
信じて動く人間が、きっと一番カッコいい。
田沼意次だって、そう思ってやってたんじゃないかな、と思った夜でした。
中小製造業専門のIT参謀 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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