vol.912
今日、2021年8月5日(木)の
日経新聞一面に踊った文字
トヨタ米販売、
初の首位
「トヨタがお米を売った」
んじゃないよ(ベタ)
3ヵ月間の米国での
販売台数が首位!
新型コロナウイルス禍前
を超えて4~6月期として
過去最高益!
売上じゃないですよ、
純利益が、ですよ。
すごいなトヨタ!
さすがトヨタ!
って思いませんか?
大阪で表面処理、防食処理工場の
Web&システムを担当している
村上郁(かおる)です。
中小製造業の楽しさを伝え、
働きがいのある工場を増やすために
このブログを毎日書いています。
少し前までの私なら
って思ってました。
でも今日、この
新聞紙面を見ても、
そして記事を読んでも、
って思っちゃったんですよね。
それはなぜか?
この本を読み、
著者の講演を聞き、
そしてまたこの本を
読み直しているからです。
『シン・ニホン
AI×データ時代における
日本の再生と人材育成』
(安宅和人 著/NEWS PICKS 発行)
昨日も触れたとおり、
安宅(あたか)さんの話は
とても示唆に富み、
今を生きる私たちに直接関係する
キーワードがたくさん出てきます。
その中のひとつが
実数軸より虚数軸!
これが引っかかって冒頭の
トヨタ過去最高益!
っていうニュースに
すごい!っていう反応が
できませんでした。
つまり、過去最高益が
企業価値に直結していた時代は
終わりつつある、
企業価値の評価軸は
実数軸から虚数軸へ、
ということをこの本で
教えてもらったからです。
ではこの、
実数軸と虚数軸
とは何か。
特に虚数について
きちんと説明しようとすると
めちゃくちゃ難しくて、
私もいろいろ調べましたが
自分でもわからんのに
人に説明するのは無理!
そこで講演を聞き本を読んで
私なりの意訳も含めて書きます。
実数とはつまり
自動車メーカーで言えば
販売台数であり売上や利益です。
クルマの台数、お金の金額
ってリアル、実数ですよね。
今まではこの実数軸が
企業の価値を表してました。
1台でも多く売り、
1円でも多く利益を上げたほうが
企業の価値も上がりました。
でも今、それが
変わってきている、
という安宅さんの指摘。
本の言葉を借りれば
「技術をテコに世の中を刷新、
アップデートできる企業に
企業価値が生まれるようになった」
ということ。
虚数って、数学的な表現を避け
ざっくりいうと
現実には存在しない数字
ということです。
つまり世の中を刷新、
アップデートできるかどうか
という、
実際の数字として
存在しない評価軸が
虚数軸。
そして虚数軸で評価される
代表例がTesla。
2020年7月時点で
テスラの時価総額が
約22兆6000億円に対して
トヨタのそれは
21兆7185億円。
そう、テスラが時価総額という
企業価値のモノサシで
トヨタを抜いたということです。
2020年の車の販売台数
コロナの影響で落ち込んだとはいえ
1千万台弱を
売っているトヨタ
が
たかだか50万台弱
のテスラ
に企業価値で抜かれた
ということです。
数年前までは
販売台数や売上金額という実数が
企業価値だったのに対し
今は持続可能なエネルギーの世界を
創ると掲げるイーロン・マスクのように
「妄想し、カタチにする」(=虚数)
ことが評価される時代になったということ。
妄想するだけなら
得意な人はたくさんいるでしょ(笑)。
でもそれをカタチにしていくことが
できなければ評価されない。
イーロンマスクはでかい口をたたくけど、
それをほんとにやってのけつつあるから
評価されてるんですね。
トヨタよりテスラが
企業価値が大きいと
評価される世界。
実数でなく虚数で
企業価値が測られるようになる
っていうことは、
実は我々中小企業にも
無限の可能性が広がっている
って思いませんか?
中小製造業専門のIT参謀 村上 郁 (むらかみ かおる) |
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